シャーリ―ン・スピテリ。
スコットランドのグラスゴー出身。

テキサスというバンドで90年代後半、ヨーロッパ中を席巻する。

それにしても、彼女は美しい。
美しすぎる。


名だたるファッションフォトグラファーが、
「撮らせて、撮らせて」と殺到。


音楽誌から男性誌、

フランスの有名ファッション誌まで
ありとあらゆる雑誌のグラビアを席巻する。

そんなミュージシャンなど聞いたことがない。





でもね分かるよ、その気持ち。


彼女の美しさは普通とは少し違う。
なんか陰みたいなのがあるんだよね。
実際にいじめとか、つらい時期を過ごしていたらしい。
しかし、それが逆に美に凄みを加えてる。

おっと、興奮してずいぶん脱線した。



1989年、
スコットランドの5人組がデビューした。


バンド名は、

映画「パリテキサス」からとったらしい。

アメリカのテキサス州とは、

何のゆかりもないが、
音楽的にはテキサスの香りがする、

正統派のロックバンド。

「I Don' t Want a Lover」(全英8位)
でデビューするや、ヨーロッパ中で大ヒット。

 

 

アルバム「Southside」もヒット。
アメリカのビルボードもアルバム(88位)、

シングル(77位)ともにチャートイン。

Southside


彼女の力強い歌声と曲もかける才能から、
プリテンダーズのクリッシーハインドの再来とまで言われた。

上々の滑り出しだったが、
続く2作目と3作目は実質的に失敗。

ちょうどこの頃の世界は、ブラックマンデーや湾岸戦争の政情不安期。


音楽業界も80年代の音楽の行き詰まりから、

メタリカを始めとするスラッシュメタル、
ニルバーナのグランジ、

Dr.ドレ―や2パックたちのギャングスタラップ、
ガースブルックスのカントリーなど、新興勢力が台頭。
 

時代が大きくうねっている時期。
70年代の末とはまた違い、既成のものが否定される反動期でもあった。
 

テキサスのような正統派にとっては、つらい時期ともいえた。

 

 

 

ここで何があったのかは知らないけど、
テキサスは大変身する。

1997年
バンド色を薄めてシャーリーンを全面に出す。


同じころ、シンプリーレッドがバンドからミックのソロプロジェクトに変えたように。

このシャーリーンのお色気ムンムン作戦は見事に成功。


もちろん曲自体も良かった。

White on Blonde


アルバム「White On Blonde」は全英1位。
イギリスだけで170万枚も売る大ヒット。
シングルカットされた4曲も全てトップ10。

 

「Say What You Want」(全英3位)

 

「Black Eyed Boy」(全英5位)

 

 

イギリスとフランスでの人気は異常で、
両国の野郎どもはみんなシャーリーンに根こそぎ持っていかれた。

 

 



これだっ!ってんで、
1999年。
さらに彼女のフェロモン全開の「The Hush」を発表。

The Hush


いうまでもなく、こちらも大ヒット。
ただ既にバンドの面影はなくなった。

 

「In Our Lifetime」(全英4位)

 

「Summer Sun」(全英5位)

 

 

 

 

その勢いは2000年のベストアルバムまで続く。
「The Greatest Hits」は、イギリスだけで200万枚と空前のセールス。

 

グレイテスト・ヒッツ

 

「In Demand」(全英6位)

 

でもその後、シャーリーンが出産のために休養に入ったことで、
バンドの勢いも衰える。

 



いつも不思議に思うんだけど、
アーティストがベストアルバムを出すと、
それがピークとなって、

そこから下っていく気がする。


なんか関係でもあるんだろうか。



期間を空けちゃうと、やっぱり駄目ね。
しかもお母さんになったんじゃ、野郎どもも去っていくわね。


その後、ソロになったりまたバンドを復活させたりするけど、
もう往年の勢いはない。



ただ出産したことで、表情から陰のようなものが消えて、
穏やかなお母さんの顔になった。

男としては複雑だけど、

これでよかったのかなぁ...
 

 

よかったんだろうな。




うん、良しとしよう。

 

 

 

 

シェルズ・ゲンズブールとジェーン・バーキン夫婦のヒット曲のカバー。

「Guitar Song」

絶頂期のテキサス。

自信に満ちた女性は、いつだって美しい。