秋晴れの朝。
少し肌寒い身体を起こすために
コーヒーを淹れる。
そうだ。
冷凍しておいた手作りのホットケーキが、
四ツほどあった。
電子レンジで温めて食べよう。
あつあつの
ケーキを包んだ透明ラップをほどくと
昇る湯気が、
ふんわりと鼻先をほぐし
甘いかおりと安心感が
食欲をくすぐる。
正太郎の実家で作った
八王子葡萄ジャムを
木製スプーンでたっぷりつける。
僕は
これにスライスチーズを乗せてはさむ。
熱で溶ろけたところを、いただく。
葡萄ジャムは苺ジャムより酸味に派手さがなく
ブルーベリージャムほど香りに華やかさはないが
深い甘みとコクのある果実の名残りが、
ゆっくりと舌に浸透する。
そこに
チーズのまろやかな香味が織り込まれて
パン地の弾力が加わる。
ホットケーキ特有のまあるく上昇する
ねりこんだバターと卵黄のエッセンスに比例して
あたたかな時間の公式が、歓声した。
喜びの数学者の発見した公式なら、
完成ではなく
歓声かも、と思う。
旨さの感覚か。
人間の味覚の旨さとは
平均値が出せる
ものなのだろうか。
誰が食べても美味しいもの。
多分平均値は、
数値で出せるけど…
ふと、思う。
古今東西
人が食ってきたものというのは
文化というフィルターを通して
それでも、美味しいということを受け継いでいるということを。
いろんな人々が食ってきたものに
不味いものはない。
どこかに必ず、旨味があるのだ。
コーヒーの苦みを
すすりながら
ほんわりした
ゆとりの感覚を
落ち着かせる。
僕にもまだカフェインの
冷静さは残っているのだ。
またケーキを、ほおばる。
コーヒーを、すする。
甘い匂いと
弾力の反復
熱の苦みと
冷静の湯気
身体(からだ)に充足するのは
一日の始まりを知らせる
蒸気機関の、高まりだ。
【ぶどう関連記事まとめ】
ぶどう、ひとつぶ
本日も訪問ありがとうございます。
前回の「ぶどう、ひとつぶ」に続き
葡萄つながりで更新しました。
ジャンゴの稽古の時、お弁当休憩で鶏肉の炒め物かなんかを正太郎にあげたら、お返しに実家で作った葡萄ジャムをくれたんですよね。
今は正太郎も別の稽古でがんばってんだろうなと、想像しつつ。
僕も別の現場で、稽古を重ねつつ。
では、また。涼
11月、客演シマス!!
水中ランナー「紡ぐ舞い」
2014.11/5~11/9
@中野ウエストエンドスタジオ
【水中 瀧下特別専用フォーム】
人間の味覚で旨さ感覚とは
平均値が出せるものなのだろうか。
平均値は、出せるが…
ふと、思う。
古今東西
人が食ってきたものというのは
文化というフィルターを通して
それでも、美味しいということを受け継いでいるということを。
いろんな人々が食ってきたものに
不味いものはない。
どこかに必ず、旨味があるのだ。

