(朝飯を食べ終え
飲み切った
コーヒーカップを
かたづけようと
台所の蛇口をひねり
軽くすすいでいると
背中がチクリとした。
皿は洗い置き場に立て
カップの水を切り
右脇を触ってみれば
小さな固まりが
シャツを掴んで
くっついていた。
引き剥がすように
手に納めると
ひらの上に
小虫が転がった。
銀緑色を
透かせて
胎駆させ
起きあがり
指先に登る
甲を這う
洗濯物の
ひと晩干しを
取り込んで
朝の空気を吸い込んだ
俺の真白いTシャツに
喰らいついて
寝汗の着替えに
巻き込まれ)
今
このひらの甲虫よ
どうしたものかと
思ひしや
魅せられ
めぐり
つたい這う
我が腕、飾りし
這いめぐる
太古の装飾
きらめかせ
王家の振る舞い
掲げしや
堅殻ひらかる
うす羽ふるわせ
いまか飛ばせり
もったいなかろと
思ひし縁(ゆかり)
迷い両掌の
包み込む
囚われ
狂おす
貧欲よ
植木に
供えし
緑玉の虫
お前のままにするが
いい
本日も訪問ありがとうございます。
ずいぶんと季節は移り
秋雨が、涼しく降っています。
でも、止んだあとの蒸し暑さは
まだ夏を残していますね。
また。涼

