バタフライ・エフェクト | 映画大好き勝手にシネマレビュー(書き方修行中)

バタフライ・エフェクト

バタフライ・エフェクト プレミアム・エディション/アシュトン・カッチャー
¥3,269
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記憶が途切れる特異な症状を持つエヴァン。
彼は治療の為に日常の出来事や、幼馴染み達と過ごした日々を日記につけ始める。
やがて大学生になった頃、幼馴染みケイリーが死んだとの知らせが入る。
初恋の相手ケイリーとの思い出が詰まった日記を読み返すうちに、
途切れた記憶の断片を取り戻し、過去を変える力を持っていることに気付く。
  
 14歳で街を離れるとき、彼女にいった一言「必ず迎えに来るから」。
どうして気が狂った兄、虐待をする父親と一緒に居させたのか。劣悪な生活環境を知って
いたのに、今まで心の片隅においていたのか。 エヴァンは悔やんでも悔やみきれない気
持ちに苛まれる。
  
 幼馴染みであり、初恋の人の死を突然知らされ、しかも自分にも責任があったかもしれ
ない。そんな思いの中で、過去を変えれる力があると知ったとき、エヴァンは心から歓喜し
ただろう。様々な困難があろうとも、過去の出来事を修正し、現実の世界に反映させていく。
そして結末はケイミーとハッピーエンドで締めくくられる。そう予想していたが、見事に裏切
られてしまった。
  
 最善の修正を行ったのに、現実の世界は思い通りにはならない。むしろ、悪い方向へと
進んでしまう。彼が何度も繰り返される残酷な現実に苦悩し、葛藤する姿に、『何故、どう
して、こんな世界になってしまうんだ。』思わずこう叫んでしまいたくなる。
  
 蝶が羽ばたくと地球の裏側で嵐が起こる。たとえ、小さな変化でも、それは計り知れない
影響を与える。作品タイトル『バタフライ・エフェクト』にはこんな意味があるらしい、繰り返す
過去の修正が、周りの人々に多大な影響を与えてしまうのだ。
 
エヴァンが選択した結末に深く考えさせられる作品だった。
 
評価 星 星 星 星 星