星組公演 Le Rouge et le Noir〜赤と黒〜を観劇しました。
観劇は一回きり。配信も見ていません。
偶然なことに、元星組トップコンビのちえねね様と
同じ観劇回でした。
プロローグでありちゃんが客席に語りかけるところで「元星組の柚希礼音さんと夢咲ねねそんじゃないですか」「(ジェロニモとして)私のこと知ってる?知らない?私はあなたたちの大ファンなのに…」といったやりとりがありました。
終演後のこっちゃんのご挨拶でも「今日はジュリアンが敬愛しているナポレオンを身近に感じたような気がします」「ナポレオンの妻のジョセフィーヌも、ママと呼びたくなるような」「ジュリアンの気持ちなのか、ウジェーヌ(ナポレオンでこっちゃんが演じたねね様の息子)の気持ちか分からなくなる…」などとおっしゃってました。
(発言はうろ覚えです)
さて、本題の公演感想ですが、
圧巻のパフォーマンス、という表現がぴったりの公演でした。
冒頭から最後まで浴びせられる、
音楽(かっこいい)、歌声(美声)、
舞台セット(オシャレ)の洪水に、
うわぁ凄いもの見てる〜!!!
と興奮しっぱなしでした。
聞こえてくる歌声歌声どれも圧巻で、
ハイクオリティなメンバーを集めた
ハイクオリティな公演だなと改めて感服しました。
内容は赤と黒のポイントを切り取って繋ぎあわせた
「赤と黒〜ダイジェスト版〜」ですね。
もとがストーリーより音楽性を重視してそうなフレンチミュだし、
現地フランスでは赤と黒の物語を知ってる人も多いのだろうし、
詳しく説明しなくても分かるでしょ、という感じなんですかね。
演出はタニタカヤ先生。
ご本人の得意とされるスチームパンク的な美意識と、
フレンチミュの世界観がマッチして、
視覚的にも見応えある舞台でした。
舞台セットとか衣装とか、キレイでした。
さて、キャスト。
ジュリアンを演じたこっちゃんは、
ほんとに何を歌っても上手いんだなぁと改めて実感。
そして悩める美少年(しかも拗らせ系)が良く似合うこと。良く似合うこと。
精神屈折した青年が生き方にもがき苦しみながら、
苦労の結果成り上がったと思ったら堕ちる、
という、完全に鬱系の展開なのに。
こっさんが演じると「ごちそうさまです!」
と思ってしまうから怖い。
(そんな感想を持つ私が怖い)
(だって薔薇にまみれながら地べた這いつくばるこっさんとか皆んな好きでしょ!?)
(だいもんとはまた少し違うベクトルなんだよなぁ)
レナール夫人くらっちは、
いま宝塚に於いてよろめき婦人が最も似合う娘役!!
美貌、演技力、歌唱力、アンニュイさ、キャリア、
これら全てが揃ってこその、よろめきレナール夫人。
完璧なレナール夫人像でした。
ビシッとしたドレス姿も美しくかったけど、
髪をおろしてドレスを羽織るように着ていたところが
背徳的な感じがして、こっさんじゃなくても罪を犯したくなります。
ジェロニモのありちゃんは、
ほんと舞台に出っぱなしなのね。
ありちゃんファンは今回の舞台、
オペラ下がる暇が無さそう。
ネクラ、鬱屈系、、腹黒ばかりの登場人物のなかで、
ひたすら明るい狂言まわし(裏がありそうなとこも含めて)として、バリバリ光ってました。
ジェロニモは歌手設定なのに(設定ではなく役)、
途中おもむろにジャケット脱いで、
めっちゃ踊っちゃうところとかは、
やはり中の人がありちゃんだからね、と感謝です。
(シャツで踊るありちゃんを見ただけで、
幸せになれるタイプのオタク)
ところで今回の公演に合わせて、
スタンダールの原作、赤と黒を(お恥ずかしながら人生初めて)一気読みしたのですが、
ジェロニモって上巻でも下巻でも
ちょこちょこ出てくるキャラなのね。
詩ちづるちゃんのマチルドは、
うわー可愛いーー!!!歌やっぱ上手いーーー!
高慢なお嬢様感も含めて可愛いです。
うちの娘可愛いでしょーー、と周囲に写真見せまくちゃう面倒な親父になりたいです。
「退屈だわ〜」の歌が耳から離れなくて、
今後ヒマな時はから歌います。
ラ・モール侯爵じゅんこさんは、
一癖二癖も三癖もありそうな侯爵っぷりが最高ですね。
舞台をぎゅっと締めてくださってました。
(そして体調が回復してそうで良かった…)
レナール町長(今回市長って言われてたような、記憶違いならすみません)のゆりちゃんは、
もぉぉぉぉ、イケオジっぷりが痺れる!!
こんな、ど直球のイケメンが髭をつけて似合っちゃったら。
我々ヅカオタが客席で死屍累々になるのは自明の理でしょう。
歌も星組選抜メンバーに引けを取らず上手よ。
ヴァルノ夫妻のひーろー&あいこちゃん。
もう出てきたときの圧から際立ってて、
一幕で歌がなかったので、
この2人で歌がなかったらどうしよう!!?
と思っていたら、二幕でしっかり美声を聴かせていただけてありがたかったです。
(でも歌の内容はこっさんジュリアンには有り難く無いやつ)
エリザの瑠璃花夏ちゃんも、可愛かったぁ。
衣装がラノベのメイドみたいで意外だったけど、
可愛い&目立って良かったよ。
一幕のくらっちとのデュエットも美声でした。
ルージュ&ノワール(ダンサー)のきさちん&さりおもダンスだったり、場面を展開する上での抽象的なポジションだったりで活躍していて、見応えありました。
今回が退団のあまし(だから、なぜ辞める!?)
オンブル男というコロス的な役所で出番が多くて嬉しかったです。
あましの今後が素晴らしいものでありますように!