宙組カジノ・ロワイヤル感想続き。

怒涛の第二幕についてです。

※がっつりネタバレです。ご注意ください。


ま、二幕は、内容がないようなんですけどね。

(でも楽しいからいいの!)



 二幕冒頭は、ロマノフの遺産を相続することになった潤花デルフィーヌの戴冠式。


皆さん、ロマノフの伝統衣装を着て豪華です。


キキちゃんル・シッフル一派とすっしぃさん一家は、財産を盗むために、この戴冠式で騒ぎを起こそうと画策するわけですが。


その方法が、

戴冠式にラス・プーチンに扮して現れるという。

ル・シッフルさん自ら。


…なんで!?


騒ぎを起こすにしても他に方法がありそうだし、

仮にラス・プーチンとして現れるにしても、その役、部下に任せればよいのではないか??


しかも、扮装。

あっさりボンドにバレてるし。

(そしてあっさり、かつらと髭をとるル・シッフルさん)

(扮装取るル・シッフルさんを律儀にマントで隠すどってぃ嵐之コンビ)


まぁ、ラス・プーチンの姿を通じて、

ロマノフ王朝崩壊の恨み、

西側諸国で平和に暮らすロマノフの末裔への恨み、

を表していると受け取りました。


と、突っ込みどころのある場面ですが、

ラス・プーチンに扮して一曲歌うキキちゃんの歌声が素晴らしくて、

ル・シッフルfeat.ラス・プーチンのショータイムとしては大変耳福であります。


あと、愛ちゃんラス・プーチンからの同期繋がりとしても(おぉジーザス93期…)。



場面変わって、ル・シッフルの古城地下の訓練場。

めっちゃカオスです。


天彩アナベル、黒づくめのボンテージ風ファッション(娘役だから一応抑え目)でムチ持って登場します。


きよジャン訓練隊長率いる訓練部隊、「ル・シッフル♪」の掛け声とともに空手?の型を決めて訓練してます。


…そりゃあ、すっしぃさん一家でなくても混乱します。


この場面、見どころ多過ぎて困るんだけど、

(嘘、楽しいから困らない)

(いや、楽しすぎて困る)


何と言っても、

りっつドクトル・ツバイシュタインのオンステージ。

まるまる一曲、というか2番くらいまで、

独唱してますよね?


りっつが歌う歌う、まだまだ歌う。

りっつの歌声に従って、周囲が踊る踊る。

キキちゃん現れても、キキちゃんを崇めつつ歌う。


さすがはイケコ。歌うまには場面を与えるわ。


他の見どころとして、この場面、

訓練隊員(役名はネオ・ロマノフの兵士…)に娘役さんがたくさんいるのも楽しい。


単純に男役だけでは足りなかったのか、

女性も訓練隊員に入れていたのか、

分からないけれど、とりあえず、

愛未サラの訓練隊員姿は正義です!!


あと、じゅっちゃんのムチプレイの数々…

特に、きよジャンをムチで弄ぶとこ、

…同期で何やってるの!?(楽しいからオッケー)



二幕。突っ込みどころあるシーン続きます。


①りっつツバイシュタイン。

ボンドを追いかけてきた、しどりゅー、もえこ、さくら相手に、ガイコツギャグかまします。


客席も笑う楽しい場面。だけど…

物語の本筋と関係ないよね!?


(そして、りっつのガイコツプレイを呪文「エバネスコ」で追い払おうとする、カッコいいさくらちゃん)


②天彩アナベル。

昔猛獣使いのショーをしていたと言って、

ムチをマイクにアカペラでライオンさんの歌を歌います。


めっちゃ、可愛いけど…

物語の本筋と関係ないよね!?(2回目)


(で、いま宝塚では猛獣使いが流行っているの?)

(というか、ジャガービートの猛獣使いがマジメに見えてくる…)


③ずんミシェル。

ひとり武器部屋に着いて、甲冑を見て、

「わー着られるかなー」からの「入った!」の

一人芝居します。


母性本能くすぐる、ずんちゃんの本領発揮ですが、

物語の本筋と関係ないよね!?(3回目)


面白い…面白いよ、二幕。

そして分からないよ(褒めてます)



なんだかんだあって、パラシュートで古城を脱出した真風ボンドと潤花デルフィーヌ。


パラシュートで降りてくるのですが…。


パラシュートが…

二人乗りのブランコです。


ブランコです(大事なので2回言う)


…この時点で気づく。

これ、マジメに考えちゃダメなやつだ…。


こうして観客はキャベツ畑のキャベツとなり、

巨匠イケコが作る、壮大なファンタジーの世界に

取り込まれるのでした…。


…ちゃんちゃん。



さて、コメディな登場人物たちの中で、

シリアスを貫く貴重な存在が、

こってぃといとゆのスメルシュコンビ。


常に緊迫した場面に登場して、

緊迫した感じで戦います。


敵を追い詰めている大事な場面でも

仲間のピンチには助けに行っちゃいます。


真面目だ…この人たちだけ掲載誌が違う…。



面白い面白いばかり書いていますが、

(好きだから言ってるのです!)


かっこいいシーンもジーンとくるシーンもあります。


何と言っても銃撃戦や立ち回りは、

迫力があってカッコいい。


銃撃戦はこれぞ、007って感じだし、

真風ボンドだけでなく、しどりゅーやもえこ、

さくらちゃんも銃を片手に大活躍でワクワクします。


真風ボンド✖️キキちゃんル・シッフルの

剣を使った立ち回り&銃での一騎打ちも良い。


この2人の戦いも最後かと思うと感慨深いです。


すっしーさんは退団と絡ませた台詞が。

「人生山あり谷ありだが、私のようにいつもダンディに品格もユーモアを持って」(意訳)なんて、

すっしーさんにしか言えないですね。



そしてトップコンビ。


パラシュートの場面は(突っ込んだけれど)

「過ごした時間は短くとも忘れない」(意訳)

のような歌詞を歌っていて。


これはコンビ間のこととしてもジーンとくるし。


ファンに対しても、

昔からのファンも、最近から見始めたファンも、

みんな大事だよ、と言っているようにも聞こえて、

素敵だなぁと思います。


最後、熱いラブシーンもあり、

ラストは真風さんの銀橋ソロからの「アデュー」で終わり、

あぁ本当に退団しちゃうだなぁとしんみりします。


小池先生が「退団公演だからとウェットになり過ぎず」と仰ったように、

笑いあり、しんみりありの、

大変楽しい←ここ重要!

公演です。



…としんみり芝居が終わったと思ったら、


まさかのフィナーレでイルカを歌うキキちゃんが現れると思わないじゃん…。


フィナーレまで気を抜けない…。

恐るべしカジノ・ロワイヤル。


(いやほんと、芝居中のイルカはまだ芝居の一部として聴けるんだけど、ショーの一部として聴くイルカは…テンションの持ちようが分からない…)

(キキちゃんの美声で聴かされるイルカの生態…)

(しかも銀橋どセンターでの「高等生物〜♪」)


(と始めは思っていたけれど、回数を見る度に普通にカッコいいフィナーレになってきた、慣れって怖い)



ありがとう、楽しいよ、カジノ・ロワイヤル。


イルカを見るたびに思い出すよ。

(でもイルカってそんなに見ない)


あと、この記事投稿しようとするときに、

オススメハッシュタグ「#イルカ」って出るのやめて…(笑)。


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