生田先生の開演前って、こういう薄暗いの多いよね。



 ジャラルッディーン(瀬央ゆりあ)

出来る男(役)は短時間で爪痕を残す!

と言わんばかりに登場を焦らされがちな瀬央さんですが、今回は開演後45分後に満を持して(しかもオーケストラピットから)登場したのちまた暫く姿を現さず、最後20分でガンガン畳み掛けてきます(時間はだいたいです)。

(ぴーすけやキワミシンは色々バイトしてるんだけどね)

(瀬央さんにお茶会で「登場までの楽屋での過ごし方」を聞きたいお茶会のある世界なら、瀬央さんのお茶会に行くつては無いけど)


しかしまぁ、登場時間の短さなど全く気にならないほどに記憶に残りますね。役の大きさ云々ではなく演技によって。

ジャラルッディーンってすっごく難しい役だと思うですよ。帝王としての威厳やジョージアの敵としての怖さを示す一方で、ディミトリを受け入れる器だったり周りから「我が君」と慕われる慈悲深さも兼ね備えなきゃならない。せおっちは、そんな難しい人物像をうまく演じてました。

衣装や髭もあいまって登場した時に「なんかラスボスきた」感があるし、トビリシを襲撃するときはゾクっとするし、そのくせこっちゃんに向ける視線は優しいんだよなぁ。


前回感想でわたくし、ディミトリとルスダンの物語はコバルト文庫だと書きましたが、ジャラルッディーンは完全に掲載誌が違うわ。少年漫画か青年誌だわ。「特別企画!あの作者とこの作者の夢のコラボで読切」って感じ(もっと分かりやすい例えして…)。

ジャラルッディーンさん、恋愛の匂いが全然しないんですよね。剣!弓!戦い!勝利!酒!肉!仲間!みたいな。

妻も子も殺されたと言ってるけれど妻子に愛情が無さそうなんだよなぁ。悔しいのは妻子を含めた国を滅ぼされたことで守るべきは自分のプライド、という印象。かといって冷たい人かというとそんなことはなく、部下や仲間を大事にしているのは分かる。それが剣!戦い!の人という感じ。

とにかく今回もいい瀬央さんでした。

※再度観劇したら「子」が殺されたとは言っていませんでした…。すみません…。


そんなジャラルッディーンの忠実な部下にアン・ナサウィー(天華えま)

え、付き合いたてのカップルでもそんなうっとり見つめます!?

というくらい、ジャラルッディーン瀬央さんを見つめる視線が熱い。ディミトリにジャラルッディーンを紹介する言い方とか完全に「私の推しです☆」って雰囲気だもんなぁ。

ジャラルッディーンも相当アクのある役ですが、ナサウィーはそれを上回るほど癖が強い。よくまぁあんなに胡散臭い目線、話し方、動き方が出来るなぁ…と感心する。(別にナサウィー悪い奴じゃないけど)。

ぴーすけがいい役だと嬉しいです。


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