週刊誌が何だ!

さ、読むならルスダン原作を読みましょう!

ということで、星組公演 ディミトリ〜曙光に散る、紫の花〜」の感想です。

(あ、マジメに、ルスダン原作、サクサク読めて、しんみりして、ワクワクしてオススメです!)

悲しくて美しい舞台でした。

登場人物が信念を持って生き、尊敬や情念があり、主人公たちは一途に愛しあう…。

あぁ何だろう、この懐かしく大好きな感じ…。

コバルト文庫だわ…(少女漫画でもいいのだが、それよりもコバルト文庫…)

そうそう、ティーン(死語!)の頃に夢中になって読んだ、あの物語。

運命に翻弄されながら誇り高く生き愛を全うする主人公たち、そんな主人公たちを応援する・敵対する人たちも誰もが信念を持ち人生を全うしている世界、舞台は中世…。

あぁコバルト文庫だわ…(私の中のコバルト文庫の記憶はこんな感じ、異論は受け入れます)。

と、もの凄く好き!大好き!自分の中の甘酸っぱさを思い出し、今もドキドキし涙する、そんな世界観でした。

物足りないと思う人がいるのも分かる。ただ私は好きだよー!と叫ぶだけです。


ディミトリ(礼真琴)

超絶至極のスパダリ。

うわぁぁぁぁぁ、完全無欠のヒーロー過ぎる。

ここで言うヒーローとは、少年漫画的なカッコいい戦士でもなく、少女漫画的な教室の中にいる爽やかな彼でもなく。

ネガティブで大人しくて、間違ったかもしれない選択もしてしまう。でも最初から最後までルスダン(ヒロイン)のために生きる人…というヒーローです。

観客から観たヒーローね(ルスダンからすると、ディミトリを裏切り者と思う瞬間がある)

(でも観客はディミトリがルスダンを一途に思っていると知っている)

(観客だけが知っている、完全無欠のヒーロー)


ヒーローとは、確固たる信念があればこそヒーローたると思っていますが。「ルスダンの生きる場所で生き、ルスダンが滅びる場所で私も滅びる」なんて、どんな芝居、漫画でもなかなか巡りあえないポリシーですよ。(だからコバルト文庫)(私の中のコバルト文庫の思い出捏造されてたらすみません)

スパダリが過ぎる(2回目)


こっさんは熱情家が似合う気がしつつも、こういう役がはまる。実は意外に忍ぶ役が合う役者さんなのかなと思い始めた今日この頃。

基本は受け身・耐え役ですが、その耐える姿に信念を感じるところに、こっさんの優しい主人公像を感じました。このディミトリだから、なこちゃんもせおもおりちゃんも受け入れ、観客も包まれる感じがするんですよね(役名で言って)。


ルスダン(舞空瞳)

トップ娘役就任以降、ひたすら国の命運を背負わせられるなこさんの、頑張れ記録更新中。

(まぁお酒でも飲んで少し休もうや!という公演が「ビールジョッキで!」のアンジェリークという…)。

いや真面目に。登場したシーンの無垢な感触から、女王に変わっていく姿は美しくて、そして痛いくらい辛くて、そこがこの舞台に胸を打たれたところだと思っています。

運命に翻弄されるヒロインはまぁよくありますが、その後色々あってうまくいきました!ではないところがルスダンという作品の行き着くところなんだろうなと。

娘役にさほど役が多くない舞台なので、ルスダンのお衣装の綺麗さにも圧倒されますね。結婚式の白いドレス、後半の水色の佇まい、どれも美しかったです。


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