学び舎の窓から見る、薄ぼんやりとした朝の月


舞台を夢見る1人の少女

来る日も来る日も稽古に明け暮れ、

輝くライトを願いつつも、

焦燥、戸惑い、悔しさ、不安、

膝を抱えて悩む黒いレオタードに身を包んだ少女が、

学び舎の窓から見える薄雲りの朝の月のに目を奪われて、

立ち上がり、朝の光に導かれるように舞い踊る…


宝塚の歌は数多あるほどに聴いてきたけれど、

こんなにも情景が浮かんでくる印象の歌は初めてではなかろうか。

こんなにもタカラジェンヌを目指す1人の少女が娘役という素晴らしい淑女になる一瞬を切り取った詩はないのではなかろうか。


本当に素晴らしかった。

ひらめちゃんのミュージックサロン。


ひらめちゃんのことは、ずっと可愛い、綺麗、美しいと思っていたけれど、

真ん中に立って、本当に光り輝くのをみて、幸せだった。衣装もどれも素敵で似合っていてね。冒頭の薄紫のドレスも綺麗だし。次の雪組カラーの緑のドレスも、裾にうっすら黄色が入っていて繊細だった。次の赤いドレスはカッコよく、ラストの水色の夢々しいドレスはザ・娘役。アンコールのデコルテの美しいドレスは、オードリー・ヘプバーンみたいだなと思ったら、まさに麗しのサブリナだったのね。どれも似合っていて、娘役のキャリア極まれりという感じだった。


前にも書いたかもしれないけれど、個人的に何気に1番好きだった役は、MY HEROのクロエ・スペンサーで、見ていて絶対笑顔にさせてもらえる役。「クロエだよ」(キラーン」っていつキメ台詞キメポーズ可愛かったよなぁ。好きな台詞のひとつ「これ、クロエの一張羅なんだけど」をあんな素敵なドレスで演じてくれるとは…。キキちゃん役を和希そらが演じるというミラクルもありつつ、結構長い尺で歌にお芝居まで、再現してくれて嬉しかったぁ。


私のイメージのひらめちゃんは、ほんわかした癒し系娘役、だったんだけれど、終盤に赤いアダルティなスリット入りの赤いドレスでタンゴを踊ったのには、おぉぉ、と思った。髪型を大人っぽくて、何となく、イメージとは違うひらめちゃん、でも本人はこういう雰囲気をしたかったんだろうなぁ(そして似合う)と。


今月号のGRAPHのラストパートでも、パンツスーツでカッコよくキメていて、思い描いていた印象と違ってビックリしたんだけれど、最後にこれまでに無い表情を見せてくれて、それがまたとても素敵で、本当にありがとうございますという感じでした。


同期のそらぴ、下級生のあがちんとのトークも楽しくて、雪組らしいほっこりしてトークに癒されました。

てゆーか、恋の曼荼羅の和希そらカッコ良過ぎるね。しかも和希そらのひとかけらの勇気とか反則だよ…こんなの皆んな好きなやつじゃん…。

新公(冴羽の縣)✖️本役(香のきわちゃん)でのシティハンターコンビも奇跡のコラボという感じで良かったぁ。


今回のミュージックサロン。コロナの影響で当初中止が決まりどうなるかと思っていたけれど、開催を実現して、しかも配信まで叶えてくれた、出演者、スタッフ、関係者、皆々様に感謝でいっぱいです。


東京公演のひらめちゃんも、楽しみにしています!!