第二回目も、楽しめました!「どうする家康」。

 

ネットではCGによる騎馬シーンが安っぽいとか、岡田准一さん演じる織田信長が松潤を食ってるとか、ネガティブ意見も出てきていますが。

 

私としては、脚本のテンポの良さと人物描写の的確さが、演者さんたちにとてもハマっていて、気持ちいいなと感じます。

 

松潤の演技は、どちらかというと一本調子で陰影を感じにくいタイプかなと。

でも、今回の徳川家康は、「周囲の言う事をよく聞き、空気を読む」という、とても令和的なキャラクターに描かれていますよね。

この裏表がなく、自我を余り出さず、周囲に配慮して慎重に生きている感じが、松潤の演技にとても合ってるんですよ。

無理が無いから、わざとらしく感じない。よって、演技が(実力より)上手く見える。

これ、脚本家の古沢良太さんが、家康にも松潤にもほれ込んでないと出来ない芸当だなあと。

何度も言いますけど、松潤は「(運を)持ってる」。

 

第二回では、織田軍に包囲され、絶体絶命で岡崎の大樹寺に逃げ込んできた家康が、味方の裏切りにあい、観念して自害しようとします。家康を見放したように「介錯する」と言う、ツンデレな本多忠勝。

家康は、この先何度も、自害しようとしたと言う史実が残っています。

ものすごく追い詰められた人生だったのでしょうね…

 

この本田忠勝を演じる山田裕貴さんが凛々しくてとても良いのですが、私は松潤も良かったと思う!

忠勝は、自分が迷いなく殉死できるような、もっと強い主君に仕えたかった、と家康を責めて泣くんですよ。

 

それを聞いて、家康に方向転換のスイッチが入ります。

追い詰められて、火事場のバカ力を出すんじゃなく、「やり方を変える」みたいな方向にスイッチが入るんですよね。

 

で、松潤=家康が、急に「我は武神の生まれ変わりじゃー!!」と敵に対峙していくんですけど、「オレをここで討ち取ったら、その後の俺の家臣や今川家の返り討ちに、お前は耐えられるのか?」と駆け引きしていきます。

家康っていう人は、追い込まれてから機転が動くタイプだったのかな、と。

そこが凄く知的で現代的で、面白いです。

 

そして、家康=松潤を追い込ませて覚醒させる重要人物が、岡田准一さん演じる織田信長なんですよね。

これは実際、そうだったんだろうなと。

 

また、岡田信長のBL風味が、第二回で益々強まってましたね。

古沢良太さんの、男色文化の解釈なんでしょう。

私としては、全然違和感ないです。

「鎌倉殿の十三人」では実朝のセクシュアリティが自然に史実の在り様に説得力を持たせてましたよね。

今回の信長のBL風味も、戦国武将同士の人間らしい関係を描くのに、必要な設定に思えています。

 

という訳で、第二回も楽しませてもらいました!

正直、役者としての松潤には全く期待していませんでしたし(失礼)、家康もハマらないように感じてました。

ですが、古沢良太さんの脚本に、とてもとてもハマってますね。

松潤の良さと、家康という人の面白さがストレートに伝わる世界観です。

 

名作大河の予感は続いてますので、引き続き、楽しみに視聴したいと思います!