坂元裕二脚本、
瑛太・満島ひかり主演、
犯罪被害者の兄(瑛太)と、加害者の妹(満島ひかり)のドラマ、
「それでも、生きてゆく」。

第一話目は、瑛太と満島ひかりの、事件後のそれぞれの15年の年月と、
二人の出会いを描いていました。

いやコレ、さすが坂元さん。
とても丁寧に、しかしまどろっこしくなく、描かれており。
見ごたえあって、面白かったですよ。

暗くなりがちな、被害者と加害者の家族にも、それぞれの時間があり。
チャーハンにソースをかける、瑛太の父。
ファミレスでタンドリーチキンを頼む、満島ひかり。
29歳で一度も女性とつきあったことのない瑛太(瑛太ってとこがありえねーけど)。
それは、妹が殺されたとき、友達とAVを借りに行ってたからなんだけどね。

そーいった細かいディティールの一つ一つに、キャラクターが巧く出ていて。
なかなか客観性のあるドラマ作り。
「このヒトはこーいうタイプと思ってドラマみて下さいね」的な押しつけのないホンで、さすが坂元さん。って思いましたよ。

瑛太の台詞回しとか、たたずまいが、どこかパンクというか、突き抜けてるカッコ良さがあって、とてもいい俳優さんだな、と。

満島ひかりも、「モテキ」のいつかちゃんもハマってたけど、この役もすごく良い。
「お兄ちゃんにどんなひどいことされても、一回優しくしてもらったら、お兄ちゃんのこと大好きってなる。それが妹だと思う」
って台詞、なるほど禿同だなと。
異性のきょうだいの感じが、よく分かるし、しかも全然テンプレじゃない。
こんな表現、他のフィクションで観たことないし。
言葉とか、表現していることそのものに、新鮮さがあって。
やっぱドラマはこーでねーと。

そういった新鮮なものが、安定感ある脚本のなかに、ディティールとしてキラキラしていて。
さすが坂元さん。
東京ラブストーリー書いたヒトだけあるわ・・・

最近、日本のドラマの面白さって何?とよく考える。
周囲のシナリオ仲間が、次々韓ドラにハマっていく中(笑)、やっぱワタシは、かの国のドラマに、そこまでハマれない訳で。

まあ外国映画のワン・オブ・ゼムといいますか。

というのは、日本人として日本のドラマとかフィクションを、「詰まらない」と否定してしまうのは、どっか日本人として、真正面に生きて行くことを拒否してるよーな気がして。
なんかアンフェアな気がして。ワタシの思いこみかもしれないけど。

という意味でも、「それでも、生きてゆく」は、とても色々考えるところがあって良かったです。
何より良かったのは、瑛太も満島ひかりも、どっちも完全な被害者ではない、というところ。
どこか「自分も悪かったんじゃないだろうか」と、罪悪感とか、遠慮とか、謙虚さとかを抱えて生きていて。
でも、加害者家族から見た世間や、被害者家族から見た犯人への憎悪も持っていて。
その葛藤が、大人のドラマを感じさせました。

やっぱ一方的な、
「私が可哀想なの。被害者なの。何にも悪くないし健気に頑張ってるのに、周りの心の汚れたヒトたちがワタシを一方的に苦しめるの」
ってゆうおこちゃまドラマは、もう観たくない。
それはもう、先進国ではやっちゃいけない精神活動だろ。って思うの。
もう十分豊かな私たちは、自分のずるさやをヒキョウさを、自覚して引き受けなきゃいけない立場なんだと思うの。

という訳で、久々に面白いドラマを観たな~、これどーやって結末迎えるんだろ?って気になりましたとさ!!さすが坂元さん。