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映画版「告白」を観てきました。
大変に面白かったです。
・・・何回も言います。
本当に、面白かった。
脱帽、完敗、全面降伏・・・・明日への活力を貰いました。
まだ観ていない方。
絶対、観るべし。
一人で行くはもちろん、彼氏と行く、家族で行く、友達と行く、女子会でSATC気どりで行く。
全部、オッケーです。
全てのシチュエーションで使える映画です。
ネットなどで、「自分は面白いと思ったが、他人には勧められない映画だ。」
的なコメントを散見しましたが、ワタシは、この映画は本当に面白いし、スバらしい作品だと心から思うので、自信を持って、あらゆるヒト、あらゆるシチュエーションで勧める。
自分は脚本をちまちま書き、コンクールなぞに応募してるくらいですから、ドラマ・映画の類は、そうでない方より積極的に観ようとしておる訳です。
世間で評判になったり、視聴率が良かったり、何かの賞をとったり、誰かにお薦めされたり。
しかし、ハッキリ言って、
「ああ・・・世間じゃこーいうのが面白い。って言われるのか・・・・」
以上の感想を持つことが、実はほとんど無いんですよ。
そんな自分は、「熱く」無い人間なんじゃないか、「情熱」が薄いんじゃないか?!
と、何かにずっぽりとハマりやすい人々に対し、コンプレックス的なことを感じる時もありました。
しかし!!
見つけた訳です、ワタシが心から「面白い
イイ
」と絶賛できる、現代の作品が。
この「告白」ですが、ハッキリ言って、「イヤミス」の代表と言われるくらいですから、超・後味が悪い、と世間では言われているストーリーです。
しかし、ワタシは、久々にエンタテイメントを観て、心のソコからスッキリした感覚を味わいました。
主人公の森口のやってることは、ある意味、大人げない、自己中心的な動機と言えます。
・・・・そこに正義感はあったか?
ある、としたほーが収まりはイイと思いますが、しかし、人間は、そんな簡単に聖人になれるものでしょうか?
何も消化できないまま、「こうあるべき」正しさに自分を押し込めることは、実は人間の心理・感情に蓋をしようとする、思いあがった「傲慢さ」に繋がるんじゃないか?
この考え方が正しいかどーかは別として、この作品が、性善説・人間愛をベースとした、今のエンタテイメントの主流とは、真逆の姿勢で創られていることを、ワタクシは評価したい訳です。
ある意味、簡単なんですよ。性善説で作品を創るのって。
突っ込まれにくいし、とりあえず世間やスポンサーの受けもイイ(はず)。
性善説を突き詰めると、それなりに矛盾も出てくるはずですが、そこを回避しても、余り突っ込まれないんですわ。
なぜなら性善説は、人間にとって安心だからなんですよ。
でもね。
「性悪説」で作品を創ろうと思ったら、ありとあらゆる突っ込みに耐えうる、さまざまな知的作業が必要になるんですよ。
それがメンドクサくて、何か「ダークヒーロー」とかにしちゃって、お茶を濁したりしがちですが、そういう「これ、遊びなんですよ」的なエクスキューズなしで、真面目にこの作品は、正面きって「性悪説」を描こうとしている。
それが、この作品に、ものすごい緊張感を生んでるんです。
この作者と監督は、相当、知的な作業を詰め込んで、この作品・映画を創っています。
一人よがりにならず、万人に分かるエンタテイメントとして、しかし「言いたいこと」はブラさずに。
これを傑作と言わずして、何を傑作と言う?
・・・という訳で、まだ観てないヒトは、絶対観に行った方がイイ。という結論になるのであった。
まあこの作品のテーマを「性悪説」と言いきってしまうのはちょっとアレだが、自分は、脚本書いてると、つい
「どーせみんな、マイルドなもんが一番好きなんだろ?」
とか、
「ホントに書きたいことより、みんなが観たいモノを書いたほーが、結局ウケるし」
などと思いがちでした。
脚本を書くことも、広義の意味で、コミュニケーションだと思うからです。
一人で明後日の方を向いてても、誰も見向きもしてくれない。
コミュニケーションしやすいパッケージというのも、プロには必要だよね・・・的な。
しかし、「告白」観て、そんな自分に喝
を入れられましたよ。
ちゃんとエンタテイメントとして、成立してるやん。
すごい難しいことやってるけど、真剣にやってるヒトたちがいる。
そして、それに心から感動し、心から
「この作品が好きだ!!」
と言っている自分がいる。
やっぱ、人間、ホントにイイ。と思う方向に向かっていかないと、ウソな気がする。
こういうこと言うと、
「そーだよ!ホントの自分が一番大事!!」
といった声を頂くことがありますが、そーいう事を言う輩に限って、世間のメジャー・ストリームな世界観を、心の底から受け入れていらっしゃるようにお見受けし。
「そりゃ、アンタはそのままの自分を出しても、カウンター受けないからでしょ?
その立ち位置で正論を言わんでくれ。」
と、思ってしまう自分がいる。
そういう毒を吐くのは、あんま大人じゃないよな。って思ってましたが、人生に残された時間は少ないので、ムリに大人ぶるのは止めようと思いました。
そもそも毒じゃねえし。
という訳で、「告白」の感想というより、自分の世界観にFITした創作物に接触したときに、ヒトはこんなにテンション高くなるんだね。
的な決意表明になってしまいましたが、とにかくこの映画はスゴイ。
小説をある意味超えている。
何しろ、音楽と映像がスバらしいです。
キャスティングも、演出も。
生徒の演技のレベルもちゃんと揃っていて、リアリティがあります。
そして松たか子。
ほんっとに、この女優さんはスゴイ。
最後の、
「私にも聞えましたよ、大切なものが消える音が。パチンじゃなく・・・・ドッカーンって
」
って所・・・・
大笑いしそーになりました。
もちろん、「やられた・・・」って意味です。
ホントに感服するときって、ヒトって笑いたくなるんですね。
日本映画史上に残る、見事な台詞回しだったと思います。
とにかく、この映画に出て、森口先生役を小説以上に演じた松たか子という女優さんの才能が、心の底から大好きです。
いつか、私の脚本の台詞も・・・・読んで頂きたいものです(オイ)。
