仕事で海外に割と頻繁に行ってた頃、NY、ロス、Paris、上海、香港、ロンドン・・・・等と比べて、ホント東京って不思議な都市だな~、っとしみじみ思ったことがある。
こんなにヒトが沢山いるのに、女性が夜中に歩いてても、そんなに危なくない。
複雑に地下鉄・鉄道・モノレールが入り組んでいて、それが2分とか3分とかの間隔で、バンバン発着する。
安全かつシステマティック、そして街全体に漂う清潔感。
こんな都市、ホンット、無いですよ。
NYでもParisでも、暗くなってきたら、女性は1人で歩くなって言われてました。
香港でも、夜11時前に空港について、そのままタクシーでホテルに1人で行ったら、翌朝支店のヒトにメッチャ怒られた。何かあったら、現地スタッフの責任になるんですよ!?あんたバカじゃないの?!
つーことだった。バカでごめん・・・
このよーに、日本は特殊な国だったのね・・・という事を、外国に行って初めて知った、ワタシみたいな日本人は多いと思う。
で、呉善花さんとゆー韓国人女性学者の拓殖大学での講義録、「日本の曖昧力」を読んでみたら、これ、スゴイ分かりやすく「日本」が分析されてた。
日本人が分析する日本人論より、ずーっと分かりやすく説得力がある。
彼女は日本に1983年に留学後、日本にハマり、とーとーこっちの大学で研究者になってしまったそーだ。
曰く、「日本には最低5年いないと、本当の姿が見えてこない」。
そんな彼女が、日本には3つの側面があると言う。
①欧米化された日本。
②中国・韓国と似た農耕アジア的日本。
③前農耕アジア的日本。→縄文時代まで遡る、狩猟採集時代から培われた、日本独自の自然観、死生観。
で、今の日本人の「特殊さ」っつーのは、③に起源あり、この自然観・死生観が、その後中国文化の影響を受けよーが、欧米列強的世界に飲み込まれよーが、脈々と生きているので、「日本人だけが特殊。」であり続けてるのでは?っつー仮説を立てている。
その特殊な自然観・死生観とは?
それは、自己を自然と一体化してしまうよーな、「やおろずの神」的な、自然界・物質界のモノにも魂がある、とゆーよーな自然観だそーです。
山の神、海の神、石の神に岩の神・・・等、日本の神社にはよく、自然界のものが祀ってあったりしますね。
それと、職人さんがよく、「仕事に魂込めろ!」みたいに言ったりします。
そーいう感覚は、中国・韓国には無い、と呉氏は言い切ってます。
ホントかよ~?つうくらい、この「自然と一体化」感覚は、日本人にとってはそれこそ自然過ぎて。って感じがします。
また、呉氏曰く、日本では、それこそほとんどの地域で、「山・海・川・湖が複数あり、海の幸も山の幸も、そして農耕の幸にも恵まれる」とゆー生活が連綿と続く、極めて自然環境に恵まれた地形的特長がある、と言う。
こないな自然に恵まれた所で生まれ育ったら、「周囲の自然と調和し、その幸を享受して生きていく」人間像になるのが、生き残る戦略として、理にかなってますよね。
逆に、中国の大平原など、「自然を征服せんと、生きていけない」っつうよーな、厳しい環境で生まれ育ったら、ごっつい攻撃的な生き方になってしまいます。
韓国も、山が多く海もあるが、どだい隣に中国とゆー大国があり、常に侵略されそーになってるもんで、どーしてもピリピリした生き方になってしまいます。
そーいう、「地の利」的な違いが、中国・韓国・日本人の、「生きる基本姿勢」に大きく影響してるんでわ?つーことです。
特に、如何に日本人が「自然と調和」したがる人たちか、っつーのを、陶芸品や法隆寺など建造物の配置、清水寺の屋根の形などをインド・中国・韓国の同時代のそれと比較して解説してるんで、コレはゼヒ、一目瞭然なのでオススメです。
日本のモノって、それこそ自然界にある「歪み」や「非対称性」まで忠実に再現し、「人為を感じさせない、自然と調和した感覚」を好しとする、みたいな所がありますが、中国・韓国は「均一に整った、きらびやかで人為を感じさせるもの」が、美しいとされるんですね。
中国・韓国人留学生と、日本人学生のコメントの違いも載っていて、これまた興味深い。
また、呉氏は日本人の「旅好き」が、歴史的に庶民にまで浸透してるのが、中国・韓国と違っているという。
これまた、マジですかあ~?なんだが、かの地では、人民がやたら移動すると、統制が取れないんで、基本的に禁止されてた時代が長いんだそーだ。
んで、日本人の旅の目的って、「お伊勢様もうで」に代表されるよーな、実は神社・仏閣・聖霊地めぐりなんですね。元はと言えば。
で、そーいう旅人たちを、現地の人々が「もてなす」訳ですよ。
旅人をもてなすことによって、その旅人の土地の神様をもてなす、っつー意識があったそーな。
で、旅人の方は「お土産」を持って帰り、自分が旅した土地の恵を、自分の土地の人にも分配する、と。
こーいう旅文化の根底にある「おもてなし」思想は、日本独自らしいっす。
なもんで、日本人は、「自分がイイ」と思うより、「他人に喜んでもらいたい」とする、「もてなし」的発想・意識が、庶民レベルで自然に根付いていて、そこが日本製品が優れていたり、日本の接客サービスの質が高い理由ではないか?と。
なるほどね~。ホント、外国行くと、店のねーちゃんとかの態度の悪さに、ビックリしますもんね~。
まあ、日本でも最近は、そーイイ店ばかりじゃないが・・・
と言った感じで、ワタシたち日本人は、自然や周囲のヒトと、対立するより調和したがりーの、更に生まれ育った土地だけでは飽きたらず、各地に旅に行きたがりーの、それによって別の土地のヒトと交流しーの・・・と行ったことで、自然・文化から連綿と恩恵を受けてきたもんで、そーいった生き方が戦略的に間違ってない。と、DNAに組み込まれてるんでしょーね。
なんで、そーいう日本人の良いところを、ゼヒ世界に広めて!と呉氏は言うのだが、でも環境がマジ厳しいところだったら、そんな悠長なコト言ってられっか!!つー感じだろーし。
あと、呉氏は、最近の日本社会が荒れてきているのは、「欧米の悪しき後追いによるもの」と断言している。
はあ~・・・だって、欧米化しないと、日本は日本で、取り残されるしな~・・・
まあ、確かに文化的影響を受けてたら、とーぜん良い所だけじゃなく、悪い所も入ってくる訳で。
特に戦後~団塊世代は、欧米の文化が一番優れている!と頭ごなしにバイヤスかけてるヒトが多いから、次の世代からは、そこは修正して行くべきでしょう。
まあ日本人は、もっと日本人とは何か?つーことを自分達が理解できるよーに、積極的に外国のヒトとコミュニケートして、その上で自国の意見を、「適切に」発信できるよーになることが必要なんでしょうね。21世紀では。
それこそ、靖国問題だったり、従軍慰安婦問題だったり、北朝鮮拉致問題だったり、米軍基地問題についても。
みんながみんな、「自然と調和派」だったらイイけどさ~、世界の大多数は、「自然界征服派」ですから。
迎合せず、しかし調和派として、言うべきことは言う。つうか、言い方が難しいんですけどね。
そこん所は、もっと「したたか」にならんといかんのだろーな。
「日本人」と「したたかさ」って、何か両立し難い感じがするが・・・・
しかしこの呉さんと言う方は、相当な日本びいきですな。
こんなに日本を愛してくれて、ホントありがたいですよ。
申し訳ないんで、彼女の書いた韓国人論などで、かの地についても理解を深めたいっつー気になりました。
やっぱ、異国の文化に、他人事以上の興味をもてるヒトって、ステキですね。
そーいうヒトにワタシもなりたいです。
