テロ等準備罪可決、成立 これまでの経緯 | KONCHAN音楽プロデューサ-のよもやま話

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「共謀罪」の構成要件を改めて「テロ等準備罪」を新設する改正組織犯罪処罰法は、けさ、参議院本会議で採決が行われ、自民・公明両党と日本維新の会などの賛成多数で可決・成立しました。これにより、一定の要件を満たすことを条件に犯罪の実行前の段階で処罰可能な範囲が広がることになります。

「共謀罪」の構成要件を改めて「テロ等準備罪」を新設する改正組織犯罪処罰法は、テロなどの組織犯罪を未然に防ぐため、テロ組織や暴力団などの組織的犯罪集団が、ハイジャックや薬物の密輸入などの重大な犯罪を計画し、メンバーの誰かが資金または物品の手配、関係場所の下見、その他の準備行為を行った場合、計画した全員を処罰するとしています。法案は、参議院法務委員会での採決を省略して、15日朝に開かれた参議院本会議で審議されました。各党の討論で、自民党は「テロ組織はグローバル化しており、世界中どこでもターゲットとなり得る。テロを現実に差し迫った脅威として認識し、東京オリンピックなどの安全な開催に向けて、万全の対策を講じていかなければならない」と述べました。これに対し、民進党は「『共謀罪』への国民の最大の不安は、権力が恣意的(しいてき)に捜査を行い、内心の自由が侵されるのではないかという点にある。数の力による異例の採決で成立させようとする安倍内閣に執行を委ねたら、どんな運営をされるのかと不安は際限なく膨らむ」と述べました。このあと採決が行われ、改正組織犯罪処罰法は自民・公明両党と日本維新の会などの賛成多数で可決・成立しました。日本の刑法体系では、犯罪が実行されれば処罰するのが原則ですが、改正法の成立によって、一定の要件を満たすことを条件に、犯罪の実行前の段階で処罰可能な範囲が広がることになります。改正組織犯罪処罰法は、6月21日にも公布される見通しで、その場合、7月11日に施行されます。

 

「テロ等準備罪」の新設をめぐる経緯

「国際組織犯罪防止条約」が、平成15年の通常国会で自民・公明両党や当時の民主党、それに共産党などの賛成で承認され、政府は、条約が求める国内法の整備のため、同じ国会に「共謀罪」を設ける法案を初めて提出しました。しかし、審議は行われず、この年の秋の衆議院解散によって、法案は廃案になりました。その後、平成16年の通常国会に同様の法案が提出され、翌年の通常国会で初めて審議が行われましたが、この時も衆議院の解散によって廃案になりました。3度目の法案提出は同年の特別国会で、30時間余りの審議が行われました。当時の法案は、処罰の対象を単に「団体」とし、犯罪の実行に向けた合意、つまり「共謀」があれば処罰できるとしていました。対象となる犯罪は懲役・禁錮4年以上の刑罰が科せられる600余りに上り、与野党からは、「市民団体や労働組合も対象になる」、「居酒屋で気にくわない上司を殴ることで合意しても、処罰される」などといった懸念が示されました。これを受けて、与党側と民主党のそれぞれが、処罰の対象を「組織的犯罪集団」に限定し、処罰には、合意に加えて一定の準備行為などを必要とする修正案をまとめ、協議が行われましたが決裂しました。その後、審議されないまま、平成21年の衆議院解散によって廃案になりました。そして、東京オリンピック・パラリンピックが開かれることになったことなどを踏まえ、政府は、「共謀罪」の名称と構成要件を改めた「テロ等準備罪」を新設する法案を国会に提出する方針を固めました。今の国会では、法案が提出される前から衆参両院の予算委員会などで激しい論戦が行われ、金田法務大臣の答弁をめぐって質疑が中断するケースもたびたびありました。また、当初の政府案では、テロ等準備罪の対象犯罪が600余りあり、公明党が「一般の人が不安を感じる」と懸念を示したことなどから、対象が277に絞り込まれ、3月に法案は国会に提出されました。法案を審議した衆議院法務委員会では、自民・公明両党と日本維新の会が修正協議を行い、「テロ等準備罪」の取り調べの際の録音や録画の在り方を検討することなどを法案の付則に明記することで合意。法案は、先月19日の衆議院法務委員会で、民進党や共産党などが抗議するなか、修正のうえ、可決されました。衆議院法務委員会では、安倍総理大臣や岸田外務大臣が出席した質疑や、参考人に対する質疑が行われ、これらを合わせた審議時間は36時間余りとなっています。そして、修正された法案は、先月23日の衆議院本会議で、自民・公明両党と日本維新の会などの賛成多数で可決され、参議院に送られました。参議院では、先月29日の本会議で、安倍総理大臣も出席して趣旨説明と質疑が行われ、その後、参議院法務委員会で審議が行われましたが、13日の午後に、金田大臣に対する問責決議案が提出されて以降、審議は行われませんでした。参議院法務委員会での審議時間は、参考人に対する質疑も合わせて22時間50分となっています。これまでの間、衆参両院で、金田法務大臣に対する不信任決議案や問責決議案、それに、法務委員長の解任決議案が提出され、14日は内閣不信任決議案が提出されるなど、与野党が真っ向から対立しました。そして、15日、参議院で、与野党が対立する法案としては10年ぶりに、委員会での採決を経ずに本会議で採決が行われ、自民・公明両党や日本維新の会などの賛成多数で可決・成立しました。