東京電力によりますと、地震発生からおよそ10分後の午前6時10分ごろ、福島第二原発3号機で、使用済み燃料プールとつながるタンクの水位が低下したことを示す警報が鳴り、冷却水を送るポンプが自動的に停止しました。東京電力がタンクの周辺を確認したところ、冷却水が漏れだすなどの異常は見られず、およそ1時間40分後にポンプを再起動し、冷却を再開しました。この間に2544体の核燃料がある燃料プールの水温は、ポンプが停止する前の29度3分から29度5分に0度2分上昇しましたが、運転上の上限とされる65度までは余裕があり、燃料の状態にも異常は見られないということです。水位の低下を示す警報が鳴ったタンクは「スキマサージタンク」と呼ばれ燃料プールで核燃料を冷却したあとの水が流れ込むタンクで、東京電力は地震による水面の揺れをタンクに設置されたセンサーが水位の低下と感知したため、ポンプが停止したと見ています。ただ、地震の発生からポンプの停止まで10分ほど経過していることから揺れによってプールからタンクに流れ込む水の量が減ったことも影響している可能性があるとして詳しく調べることにしています。プールの冷却の停止について、東京電力が報道機関に向けて一斉連絡をしたのは、停止から2時間近くたった午前8時ごろで、東京電力は「大きな地震があり、津波警報が出た中で、若干混乱する局面があったかもしれない。対応が適切だったか分析し、しっかりと迅速な対応がとれるよう、改善に努めたい」と話しています。また福島第二原発では空気中の放射性物質を含むちりを観測するモニターの1つが停電の影響でおよそ4時間にわたり停止しました。東京電力は電気の供給を再開する前の安全確認に時間がかかったと説明する一方で、安全上、重要な機器の電源に異常はなかったとしています。福島第一原発では、安全確認のため、汚染水の処理設備で、汚染水の移送作業を止めました。今回の地震では、午前6時31分に福島第二原発で、午前6時38分に福島第一原発で、それぞれ1メートルの津波を観測したということですが、地震と津波による異常はなく、原発周辺の放射線量を観測するモニタリングポストの値にも変化はないということです。第一原発、第二原発ともに、津波警報が解除された後の点検でもこれまでに新たな異常は見つかっていないということです。