森記念財団都市戦略研究所(東京・港)は18日、2016年版の「世界の都市総合力ランキング」を発表した。昨年まで8年間ずっと4位だった東京は3位に順位を上げた。訪日観光客が増加したことや、円安により住居費に割安感が出たことなどが反映された調査結果となった。
| 1位 | ロンドン(1位) |
|---|---|
| 2位 | ニューヨーク(2位) |
| 3位 | 東京(4位) |
| 4位 | パリ(3位) |
| 5位 | シンガポール(5位) |
| 6位 | ソウル(6位) |
| 7位 | 香港(7位) |
| 8位 | アムステルダム(9位) |
| 9位 | ベルリン(8位) |
| 10位 | ウィーン(10位) |
カッコ内は15年版の総合順位
ランキングは08年から毎年調査、発表している。「経済」「研究・開発」「文化・交流」「居住」「環境」「交通・アクセス」の6つの分野を総合的に調査。計70指標を使い、都市の総合力を算出する。16年版では42都市を対象とした。東京の総合順位が3位に上がった理由は訪日外国人の増加など、円安効果に伴う外的要因が挙げられる。さらに賃貸住宅の平均賃料が円安によって相対的に割安感が出たことも、総合順位の押し上げにつながった。為替は主に15年時点で、現在よりも円安で推移していた。国内要因としては、羽田空港の国際線の就航数が増加するなど、交通利便性の向上も順位改善に働いた。東京の強みを分野別でみると「経済」が世界1位。法人税率の引き下げなどが寄与した。「研究・開発」分野は世界2位。研究者の交流機会や特許の登録数が多いことなどを挙げている。一方、改善が必要な点としては「交通・アクセス」の11位。羽田空港の国際化が進んだ点は評価されたものの、東京への直行便のさらなる拡充が求められるほか、タクシーの運賃が割高であるとしている。「環境」も12位で、再生可能エネルギーの活用比率が相対的に低いという。同日都内で記者会見した都市戦略研究所の竹中平蔵所長は「今回の順位変動にはマクロ的な要因に助けられている側面はある。東京の順位を持続的に伸ばすためには、特区制度の拡充や規制緩和などを推し進める必要がある」と話した。総合順位の1位は5年連続でロンドン。ただ英国の欧州連合(EU)離脱問題の影響は調査に明確には反映されていない。2位も5年連続でニューヨーク、4位はパリだった。アジア勢では5位にシンガポール、6位はソウル、7位に香港がランクインした。