中国支配主張の南シナ海問題経緯、仲裁裁判今日12日に判断 | KONCHAN音楽プロデューサ-のよもやま話

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南シナ海を巡っては、中国がほぼ全域の管轄権を主張しているのに対して、フィリピンが「国際法上、認められない」などとして3年前に国際的な仲裁裁判を申し立て、オランダのハーグで審理が進められてきました。仲裁裁判所は、12日、フィリピンの申し立てに対する判断を示すことになっていて、中国が「歴史的な権利」として南シナ海に独自に境界線を設定してほぼ全域の管轄権を主張していることの是非や、中国が南シナ海で造成した人工島に領海や排他的経済水域などの海洋権益が認められるのかどうかが焦点です。一方、中国は、当事国どうしの協議で解決すべき問題だとして仲裁裁判への参加を拒否し、いかなる判断も受け入れない立場を強調しています。仲裁裁判所の判断に従わなくても罰則はありませんが、当事国はそれに従う義務を負うため、受け入れを拒否した場合は国際社会での立場や外交関係などに影響が出る。南シナ海を巡っては、中国が造成した人工島にレーダー施設を建設したり、軍用機を着陸させたりするなど軍事的な動きを活発化させていて関係国の間で懸念が高まっており、初めての国際的な司法判断でどのような結論が示されるのか注目されます。フィリピン政府は、15の申し立てを行い、仲裁裁判所に判断を求めています。フィリピンが最も注目しているのが、中国が南シナ海を囲うように独自に設定した「九段線」と呼ばれる線についてです。その内側の海域は自国の管轄下にあると主張しています。中国が南シナ海で造成した7つの人工島に排他的経済水域などの海洋権益が認められるかどうかついても裁判所に判断を求めています。大型の灯台などが整備されているジョンソン南礁や、レーダー施設の建設が進められているクアテロン礁、それに、3000メートル級の滑走路が整備され軍用機の利用も確認されているファイアリークロス礁については、もともとは、国連海洋法条約の規定で排他的経済水域や大陸棚は認められない「岩」であるとフィリピンは主張しています。また、軍事利用も可能な3000メートル級の滑走路の整備が進められているミスチーフ礁とスビ礁、それに、ヘリポートやレーダー施設などの建設が確認されているガベン礁とヒューズ礁については、もともとは、原則的に一切の海洋権益が認められない「低潮高地」であるとしています。このほか、中国が新たに埋め立てを行う可能性が指摘されているスカボロー礁についても、海洋権益は認められないと訴えているほか、その周辺の海域でフィリピンの艦船の航行や漁業者の操業を違法に妨害しているなどと主張しています。フィリピン政府が国際的な仲裁裁判を申し立てたのは、2012年にフィリピンの排他的経済水域内にあるスカボロー礁を中国が実効支配したことが背景にあります。フィリピンのルソン島の西およそ200キロに位置するスカボロー礁では、2012年、フィリピン海軍が中国の漁船を取り締まろうとしたところ、中国の海洋調査船が現れてこれを阻止し、両国の艦船が海上で2か月以上にわたってにらみ合う状態となりました。フィリピン政府は、国際法にのっとって平和的に解決するべきだとして国際的な司法機関に判断を委ねることを提案しましたが、中国政府は拒否し、その後、艦船を常駐させ、今も一帯の海域の実効支配を続け、フィリピンは政治的にも外交的にも解決に向けた努力を尽くしたとして、2013年1月、国連海洋法条約に基づいて仲裁を申し立てました。
この申し立てを受けて、5人の仲裁人からなる仲裁裁判所が設置され、オランダのハーグでその後、およそ3年にわたって手続きが進められてきました。フィリピン政府は、陳述書などおよそ1万ページに及ぶ資料を裁判所に提出したほか、去年行われた口頭弁論の際には、外相などの政府代表団を現地に派遣して自国の主張を訴えるなど、国を挙げて取り組んできました。一方、中国は、「当事国どうしが話し合いで解決するべきで、仲裁裁判所には、問題を扱う権限はない」として仲裁裁判への参加を拒否してきました。中国は、フィリピンが仲裁裁判を申し立てて以降、南シナ海の南沙諸島(英語名・スプラトリー諸島)で次々と人工島を造成して滑走路やレーダー施設の整備を進めていて、専門家は仲裁裁判の判断が出る前に南沙諸島での実効支配を既成事実化するねらいがあるのではないかと指摘しています。中国は、南沙諸島(英語名スプラトリー諸島)を含む南シナ海のほぼ全域の管轄権を主張しています。その主張の根拠としているのが、中国の地図に描かれている中国本土から南シナ海を囲うように「U字型」に南に伸びる9つの線で、「九段線」と呼ばれるものです。「九段線」は1950年ごろに発表されていて、中国政府は「南シナ海における中国の主権と関係する権益を示すもの」と説明しています。中国は、2009年に「九段線」を描いた地図と文書を国連に提出し、「中国は南シナ海の島々と周辺の海域に議論の余地のない主権があり、関連の海域と海底に主権的権利と管轄権がある」と主張しました。この点線の内側ではすべてに主権があり、漁業や開発の権益を持っているという立場ですが、この中には、フィリピンやベトナムなどが領有権を主張する島々も含まれています。また、「九段線」は、中国と領有権を争っていないものの、インドネシアの排他的経済水域とも重なっており、この海域に入った中国の漁船がインドネシア側に拿捕されるという問題も起きています。九段線を巡っては、国際社会からはその根拠があいまいで、国際法と矛盾としているという指摘も出ています。これに対して、中国政府は「歴史的な経緯を経てこうした主権は形作られた。国連海洋法条約でも過去に形成された歴史的な権利は否定されておらず、国際法上も矛盾はない」と主張しています。中国政府はフィリピンが申し立てた仲裁裁判について、「受け入れず、参加もしない」という立場をとってきました。しかし関係者によりますと、ことしに入ってから中国にとって不利な判断が示されるという見方を強め、危機感を募らせるようになったといいます。中国は4月以降、目に見えて仲裁裁判を念頭に置いた外交活動を強化するようになりました。王毅外相が、中東や中央アジアなどの各国の外相と会談を重ね、中国の立場への支持を呼びかけるようになりました。また、中国の国際法などの学会は、政府の指導の下で中国の主張の正当性を訴える意見書を相次いで発表。さらに専門家たちが先月以降、日本、アメリカ、オランダなどを訪問して中国の主張への理解を求めるなど、国際世論を強く意識した活動を展開しました。今月11日までの期間、西沙諸島一帯の海域で軍事演習を行うなど、領有権を巡る主張を強化するためともとれる動きを見せています。アメリカ国防総省によりますと、中国は、2013年12月ごろに南沙諸島のジョンソン南礁で埋め立てを開始し、その後、ガベン礁、クアテロン礁、ヒューズ礁、ファイアリークロス礁、スビ礁、ミスチーフ礁でも埋め立て工事を開始しました。ファイアリークロス礁には、すでに3000メートル級の滑走路が完成し、中国政府はことし1月、民間の百数十人乗りのジェット旅客機2機を試験飛行として着陸させました。また、アメリカのシンクタンク、CSIS=戦略国際問題研究所などによりますと、スビ礁とミスチーフ礁にも、3000メートル級の滑走路の建設が進められていて、ほぼ完成したとみられています。このほか、クアテロン礁には高周波レーダーとみられる大規模なレーダー施設が建設されたほか、多くの人工島に高さ50メートル前後の灯台やヘリポート、地下防護施設が造られていることが分かっています。中国政府は、7つの人工島に建設しているのは主に民間の施設だとしていますが、日米の軍事専門家は、いつでも軍事拠点として運用できる状態が整いつつあると分析しています。また、40年以上にわたって実効支配している南シナ海の西沙諸島(英語名・パラセル諸島)では、軍の部隊の能力を向上させています。イギリスの研究機関「IHSジェーンズ」は、ウッディー島に対艦巡航ミサイルを展開させたとする分析をことし3月に公表しました。スカボロー礁は2012年になって中国が突然、実効支配するようになった場所でことし3月には中国の艦船による測量とみられる動きも確認されている。アメリカ政府は、仲裁裁判の判断の内容しだいで中国が南シナ海で新たな埋め立てに着手したり軍事的な活動を活発化させる可能性もあると分析しています。中でも神経をとがらせているのが、フィリピンのルソン島の西およそ200キロに位置し、中国が実効支配するスカボロー礁を巡る動きです。仲裁裁判で不利な判断が示された場合、その報復として新たな埋め立てなどに着手するおそれもあるとみています。スカボロー礁と西沙諸島と南沙諸島を結ぶ3角形によって南シナ海の大部分を取り囲むことができ、この一帯での影響力が格段に増すおそれがあるとしています。またアメリカ軍は、中国が海軍の艦艇による活動を活発化させたり、戦闘機や地対空ミサイル部隊を展開するなどして南シナ海で挑発的な行動に出る可能性もあるとみています。一方で、アメリカ政府はカーター国防長官がことし6月、仲裁裁判の判断について「中国が外交政策を新たにする機会だ」と述べるなど、各国との協調へと切り替える機会とすべきだと主張して判断を受け入れるよう訴えています。