パリで、再びテロが起きた。パリ中心部の劇場やサンドニの国立競技場近くなど少なくとも6カ所で13日午後9時(日本時間14日午前5時)すぎ、ほぼ同時に銃撃や爆発が相次ぎ、128人が死亡、約250人が負傷した。負傷者のうち80人が重体で犠牲者が増える恐れがある。オランド大統領は14日、テレビ演説で「過激派組織『イスラム国』の軍事部門が実行した」と断定。同日、「イスラム国」はインターネット上で犯行声明を発表した。14日現在、現地で日本人が巻き込まれたとの情報は入っていない。フランスのメディアによると、パリ中心部のカフェやカンボジア料理店、米ロックバンドのライブが行われていたバタクラン劇場を武装集団が襲撃し、銃を乱射した。劇場では武装集団が観客を人質に取り、立てこもった。治安部隊が突入したが、実行犯らは自爆するなどして死亡した。うち1人は当局の監視対象になったことがあるフランス人男性との報道もある。80人以上が死亡した劇場は、今年1月にテロの標的になった風刺週刊紙「シャルリエブド」本社に近い。シャルリエブド事件以降、軍や警察が市内の警備を強化したが、その中でテロが起きた。仏サッカーの聖地であるサンドニの国立競技場「スタッド・ド・フランス」付近では、複数の爆発音が発生。競技場ではフランス代表対ドイツ代表の親善試合が行われていたが、観客がピッチに避難する事態となった。競技場近くの3回の爆発はいずれも自爆テロで、自爆犯の1人はシリアのパスポートを持っていたとみられると当局は語った。オランド氏やドイツのシュタインマイヤー外相も観戦中だったが無事だった。オランド氏は同時多発テロについて「イスラム国が実行した」「フランス国外で用意周到に準備され、国内の共犯者を得て実行された戦争行為」と非難した。フランス公共ラジオは武装集団が劇場の襲撃時「アラー・アクバル(神は偉大なり)」と叫んでいたとの目撃者の証言を伝えた。シリアやイラクでイスラム国への空爆に踏み切ったオランド氏を批判していたという。フランスではシャルリエブド事件やリヨン郊外のガス工場爆発などテロが頻発している。オランド氏は14日、閣僚を招集して国防会議を開き、対応を協議。フランス当局は軍兵士1500人をパリに配置して厳戒態勢を敷き、国境警備を強化した。パリでは14日、美術館やスポーツ施設が休館となり、ディズニーランド・パリも休園となるなど影響が広がった。