宮崎駿監督(72)が6日、東京都内で記者会見し、「何度もやめると言って騒ぎを起こしてきたが、今回は本気です」と話し、引退を正式に表明した。今後は三鷹の森ジブリ美術館(東京)にある展示物の描き直しなど、長編アニメーション以外の仕事をしたいという。宮崎監督は「どんなに節制しても、描くことに集中できる時間が減っている。加齢はどうすることもできない。僕の長編アニメの時代ははっきり終わったんだと思う」と、年齢が引退の理由であることを明らかにした。引退の意向は6月、最後の作品となった「風立ちぬ」(公開中)の完成試写を見た直後、鈴木敏夫プロデューサーに告げたという。これまでにも引退をほのめかしたことはあったが、そのたびに撤回して作品を発表していた。半世紀に及ぶ活動を振り返って宮崎監督は「子どもたちに、この世は生きるに値するんだと伝えるのが仕事の根幹になければいけないと思ってやってきた。それは今も変わっていません」と語った。ジブリの今後について鈴木プロデューサーは、高畑勲監督の「かぐや姫の物語」(11月23日公開)に続き、来年夏の公開を目指して新作を製作していると発表した。宮崎監督は後進の作品に関わらない。「風立ちぬ」は、第70回ベネチア国際映画祭のコンペティション部門に出品。ジブリの星野康二社長が1日、同映画祭会場で宮崎監督の引退を発表し、国内外から惜しむ声が上がっていた。コンペ部門の受賞作は日本時間8日未明に発表される。