2020年夏季五輪の開催都市は、ブエノスアイレスで開かれる国際オリンピック委員会(IOC)総会で7日夕(日本時間8日早朝)に決定する。やや優位で終盤を迎えた東京は、原発の汚染水問題で海外メディアから質問が集中。東京電力福島第1原発の汚染水漏えいについて、ブエノスアイレス入りしたあるIOC幹部は「汚染水漏れ問題の影響は非常に大きい。マドリードがかなり巻き返している」と指摘した。東京招致委員会は4日、ブエノスアイレスで初の記者会見を開いたが、外国記者から汚染水問題で説明が不十分と不満が相次いだ。政府が3日に決めた国費470億円をつぎ込む基本方針は詳しく紹介されず、招致委関係者から対応を反省する声も出た。このため菅義偉官房長官は5日の記者会見で、対策の説明を徹底する考えを強調した。招致委の会見で質疑応答に移ると、竹田恒和理事長に「IOC委員に汚染水漏れに関する手紙を送ったそうだが影響を懸念しているのか」との質問が出た。6つの質問のうち4つが汚染水関連だった。同理事長は「東京は水、食物、空気についても非常に安全なレベル。全く懸念はない」と答え「福島とは250キロ離れている。東京は安全」と不安払拭に追われた。質問した記者は「疑問に答えていない。何かを隠しているように感じる」と指摘。五輪専門サイトの英国人編集長、ダンカン・マッカイ氏は「IOC委員の中には東京ではなく福島の状況を問題視している人がいる。それに十分言及せずに支援は得られないのでは」。総会の会場となるホテルを中心にイスタンブールを加えた3都市のロビー活動は激しさを増し、東京は4日に現地入りされた高円宮妃久子さまらが、IOC委員と積極的に懇談した。開催都市は約100人のIOC委員による投票で決まる。