ニューヨークのカーネギーホールで14日夜、指揮者の小澤征爾さんがサイトウ・キネン・オーケストラを指揮、ブラームスの交響曲第1番を披露した。1月に食道がんを公表し手術を受けて以来、小澤さんが数十分に及ぶ曲を演奏会で指揮したのは初めて。小澤さんは、序盤では指揮台に置かれた椅子に腰掛けて手を動かしていたが、途中からはほとんど立ったまま。全身を使った力強い動き。約45分の曲が終わった瞬間、小澤さんは大きく息をつき、ほっとした表情を浮かべた。終演後は約2800人と満席の会場から「ブラボー」の大合唱。15、18日も同ホールで指揮する予定。14日開幕の日本文化をテーマにした芸術祭「ジャパンNYC」の一環。小澤さんは当初、ベートーベンのピアノ協奏曲第3番も指揮する予定だったが、持病の腰痛を考慮して取りやめ、指揮者の下野竜也さんが代役を務めた。ジャパンNYCは小澤さんが芸術監督。ニューヨークを中心に開催され、来春まで音楽や演劇などのイベントを予定している。