賭博問題の引責と体調不安で辞意を固めていた日本相撲協会の武蔵川理事長が12日、両国国技館での臨時理事会で正式に辞任。後任は理事による互選で放駒理事(元大関・魁傑)が選任され新理事長に就任した。監督官庁の文科省が要求していた外部の人材起用を、力士OBが拒否する形となった。この日、松ケ根部屋で新たな野球賭博関与力士2人の存在が発覚。「この大変な時期に理事長職を拝命して正直、戸惑っています。私でできるのか自問自答です。難局ではありますが外部の先生方のお力をお借りして道筋を付けたい」。午前11時から臨時理事会。辞意を固めていた武蔵川理事長が正式に辞任表明、後任に放駒理事を指名。午後7時から臨時理事会開催が決まっていたため、新理事長選びは夜に持ち越すことになった。夜の理事会。武蔵川理事長は体調不良を理由に欠席し、放駒理事を支持する委任状を提出した。通常、理事長の互選は、満場一致で決まる。貴乃花理事が北の湖理事を推薦。思わぬ展開に無記名による投票が提案された。結果8対4で放駒理事が当選。北の湖理事に投票したのは北の湖理事、貴乃花理事のほか、陸奥理事、鏡山理事とみられる。川端達夫文科相は武蔵川理事長の後任は外部の人材が望ましいとの見解を示している。外部理事長を主張していたガバナンスの整備に関する独立委員会の奥島孝康座長は内部昇格の新理事長に「理事会が決定したこと」と理解を示したが、他の委員からは疑問の声が噴出する可能性はある。任期は12年1月まで。北の湖、放駒新理事長は「いろいろな先生からアドバイスを頂いていきたい」。
武蔵川理事長の就任からこれまで
08年9月8日 薬物問題で引責辞任した北の湖理事長に代わり、第10代理事長に就任
10年5月20日 週刊誌で大関・琴光喜の野球賭博関与が報道される
6月28日 弟子の賭博関与で自身も謹慎へ
7月4日 琴光喜、大嶽親方(元関脇・貴闘力)の解雇が決定。村山弘義氏が理事長代行に
7月21日 胃がんの手術を受ける
8月5日 1か月ぶりに公の場に姿を見せ、職務に復帰