サッカーW杯南アフリカ大会は2日から準々決勝が始まる。佳境に入る大会のこれまでを振り返る。決勝トーナメント1回戦までの56試合で生まれたゴールは123。1試合平均は2.2点で、前回ドイツ大会の2.4点と、ほぼ同水準。近年のサッカー界の流れと同様、各チームとも守備への意識が高く、序盤はロースコアの接戦が多かった。1次リーグ48試合のうち1点差が21試合、引き分けは14試合を占め、合計ではドイツ大会より9試合増えた。決勝トーナメント1回戦も半分の4試合が1点差で、日本-パラグアイは無得点のままPK戦での決着となった。攻撃サッカーの代表的存在だったブラジルやオランダも堅守をベースにしたスタイルをとるなど、カウンター重視の傾向はさらに強まってきている。今大会は南米勢の好調ぶりが目立つ。全5チームが1次リーグを突破し、8強のうち、ブラジル、ウルグアイ、アルゼンチン、パラグアイと半数を南米勢が占める。78年アルゼンチン大会以来、32年ぶりに南半球での「冬のW杯」。特に南アフリカは高地の会場が多いが、南米予選は標高2000メートルを超える高地でも行われており、そうした条件にも慣れている。高地のメキシコで開催された70年と86年大会は、ブラジル、アルゼンチンが 優勝している。8強の顔ぶれを見ると、欧州勢は前回ドイツ大会の6チームからオランダ、ドイツ、スペインの3チームに半減し、前回優勝のイタリア、同準優勝のフランスは1次リーグで敗退した。各大陸間の実力差が縮まりつつあることも考えられる。