屋根ヴァイを先日初めて観ました。
名作と言われているし、やっぱり観ておくべきかと思って。前回の笹本さん出てる時に観ておけば良かったなぁ。
真面目に千文字ぐらい書いてる途中で消えてやる気を無くしたので、取り留めなくゆる〜くいきます…
予備知識無しだったので、まずヴァイオリン弾きの話ではないということに驚いた←
屋根の上のヴァイオリン弾きとは、足元が安定しない=逆境と迫害に耐えながら救世主を待ち続ける流浪のユダヤ人のことを言うそうで。
話の核は普遍的な家族の物語だけど、屋台骨のひとつがなかなか時代を感じる話(なんせ娘達が冒頭で歌うのが「仲人さん、素敵な結婚相手を連れてきてね〜」)なもので、平日のほぼ満席に正直驚いた←
とてもハッピーエンドとは言えない結末だし、宗教色、戦争色も強い。時代が近い分、重たい気持ちも残る。
あれだ。サウンドオブミュージックを初めて観た時に、戦争色が思いのほか強くて驚いた気持ちと似てる。力強く逞しいんだけど仄暗い。仄暗いからこそ意思の強さが光を放つのか。
それにしても東宝アンサンブルって時代背景を表すの上手いよね。(プロです) 漂ってくる不穏な空気とか匂いが立体的。
この舞台の客入りはほぼ市村さんの腕にかかっているのでは…。出演者の皆さんはもちろん素晴らしいけど、ハッピーエンドとは言えない話を「面白かった〜」とリピ出来るのは、間やらリアクションやらで積極的に笑いを取る市村さんのおかげでは…?という気持ちが拭えないわ。
演出の、というよりキャスティングの勝利…?
いゃ、観劇の主年齢層からすると、旧時代の価値観を壊して生きてきた層と被るのか。そして親の気持ちでも観る。
そこに自己投影や感情移入するのか。
ユダヤ教のしきたりを従順に守って生きてきたテヴィエが、新しい価値観と暗い時代の波に揉まれながらも希望を失くさずに生きる姿が力強い。市村さんが大変にエネルギッシュで力強い。
生まれてからずっと住んでいた土地をロシア人に追われる際に、長女夫婦はポーランドへ。土地名を調べたらアウシュビッツの近くだそうで…。
次女はシベリアで強制労働になった婚約者の元へ。三女はロシア人と駆け落ち同然の結婚。
ユダヤ教のしきたりに反して、長女は結婚相手を自分で選び、次女は許可は要らない・祝福が欲しいと言い、三女は祝福も要らないという。
敬虔なユダヤ教徒が娘の結婚問題で試練を与えられ、その都度自分の神に「私は神に反してはいないか?」と問いかけ、娘達と自分の信仰の間で上手に(時に都合良く)折り合いをつけていくけど、三女の場合は自分達を迫害するロシア人相手には無理で。
旧時代の価値観と新時代の価値観の出会いだったり、信仰の純粋さが私には心に残った。
最後の司祭の言葉が印象的。
村人「結局この土地も安息の地ではなかった。我々はずっと救世主を待ち望んでいた。救世主はもう現れないのかね?」司祭「我々は別の土地で救世主をお待ちしましょう」
希望と諦念に溢れた言葉に重く切ない気持ちに。
それにしても五人姉妹が可愛いねぇ〜。線の細い美人揃いで見事に階段状の背の順が可愛い。並んでお祈りする姿がソーキュート。
上から二人はくるくるハーフアップにリボンをつけて。下三人はおさげが可愛い。
祭りでやたら良い声で歌い出した青年は誰かと思ったら、神田恭兵さんか。さすがの良い声。
あと、キーヨが村の酒場で飲んでるとちょっとガストン思い出すよね…笑 変わらず深みのある素晴らしい声で!
なんとも言えない少し重たい気持ちを抱え、でも力強く生きる登場人物に心強さを覚えました。
色々考えたくなる舞台だね。