公共事業など公共投資について | 今今と今という間に今ぞ無く 今という間に今ぞ過ぎ行く by道歌

公共事業など公共投資について

公共事業や公共投資と聞くとうんざりする人も最近は多いと思います


無駄な箱もの、談合、税金の無駄遣い等々の官の不効率性の部分が


非常に問題となっています


ではなぜ政府は公共事業を行うのでしょうか?


まず一番初めに来るのが民間では提供できない公共財の生産のためです


公共財と言うと箱ものを思い浮かべると思いますが


正確には、非競合性、排除不可能性を兼ね備えた財のことです


つまり、一度に多くの人が使えてただ乗り可能な財と言うことになります


そう言う財は利益を追求する民間では到底供給できないので


政府が生産を担うことになります


しかし、いま問題になっているのは不況時における公共政策のあり方です


具体的には多くの人が学校で習うであろう、ケインズの有効需要創出の考えに


基づく失業者対策、景気対策的な側面です


この考え方に沿った政策で有名なものがニューディール政策だと言えば


イメージしやすいと思います


この有効需要創出の考え方の根底にあるのは「人や生産設備が余っている


不況下においては需要が不足することによって経気が停滞するので


政府が積極的に市場に介入し需要を創出することが必要である」


と言う理論です


これと対極をなすのが「好況時には需要は十分あるが供給が


追いつかず経済が頭打ちになってしまう」と言う考え方です


この二つの場面で当然政府が取るべき政策は変わってきます


簡単に言えば、不況の時には政府が公共事業によって需要を刺激し


好況の時には技術革新や経営効率化を推し進めていくと言うことになります


しかし冒頭で述べた様に公共事業はクリーンでないイメージがあります


ここで、小野教授の理論では以下の様に議論が展開されています


「税金を財源として公共事業を行うことは実質的に所得移転と便益の拡大である」


このことの意味するところは税金を国民(全体)から集め公共事業の給料として


金を国民(公共事業に関わった人々)に返しているがその際公共財などが


生産され便益を生み出すと言うことです


確かに、所得の再分配と便益の創出となっています


その上、この公共事業に際して雇用が増えればその分需要が創出されます


そうであるならば多少官が非効率であっても不況の時には公共事業を


できる限り行ったほうがいいと言うことになります


注意すべきなのは無駄な箱ものを作るだけが公共事業ではなく


いわゆるボランティアのようなものを失業者に給料を払って


やってもらうと言うのもひとつの公共事業となります


以上はかなり簡略化していますが小野理論では上の議論の前提として


金は消えることは無く移動するだけだが人や機械の投資財は


時間が経てば消えてしまうと言うことが上げられています


以上みてきたように、不況時には無駄では無い公共事業を行えば


国民全体で見れば景気も回復し、便利な公共財が残される


ということになっていまいます


しかし、自分としてはどうも胡散臭く感じています


なかなか良く誘導される形で議論が展開されているので


つけいりにくいのですが、不況時には公共事業を行い


構造改革はもってのほか、好況時には構造改革を行い


公共事業をまったく行わないほうが良いと言う議論は


常識からかけ離れすぎていて違和感があります


しかし、これはこれから財政学などを学ぶ上でのひとつの参照理論として


なかなか面白いと思います


これから二冊目の景気と国際金融も読んでみるのですが


早くもっと専門的に書かれている「金融」を読んでみたいですね


細かい理論等が書かれているはずですので