「失行」という、聞き慣れない、身近な問題 | masamasaのブログ

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「失行」というのは、リハビリ職なら必ず勉強する障害のひとつです。

ある動作や行為をするように指示されたとき、その動作や行為を理解していて、やる気があって、運動機能的にはできる能力があるのに、できない。そういう状態を失行と言います。

認知症があると、できないことがあれば、認知症のせいにされます。つまり、「理解できない。やる気がない。」と判断されるのです。

でも、認知症になる方の多くは、高次脳機能障害を合併しています。脳血管性の認知症の場合は特にそうです。



失行が疑われる場合、指示の仕方を変えるとすんなりできるかどうか確認します。

「この階段を昇りましょう」といってできないなら、上の階を指差して「あっちまで行きましょう」といってみます。全く足が出ない人が、びっくりするくらいすんなり階段を昇れたりします。まぁ、これで「観念運動失行」が確定するんですが。


リハビリの専門家なら誰でも知っている失行ですが、身近な存在であることを知っているリハビリ職が意外と少ない。


動作がどこかぎこちなかったり、場面によってできる能力が大きく変わる場合、「理解できているのに、やる気はあるのに、できない。そのことをうまく伝えられない。もしかしたらそういう状態かも」と思って、対応の仕方を変えてみて下さい。


言葉のかけ方、たったそれだけのことで、その人が生きやすくなる可能性があります。それに気づいてあげられるのは、身近なリハビリ専門職だけかもしれません。