社員旅行からの続き。

朝食を終え、部屋に戻る。

しばし、ウトウトし、目をさますと
隣のベッドに死体が横たわる。

自分がやってしまったのか、
誰かが入って来たのかは分からない。

しかし、部屋の鍵は足元に転がっている。

マスターキーはあるだろうが、
ほぼ密室だ。

気がつくと、
なぜかバスルームからシャワーの音。

行ってみると、ただシャワーが流れている。


ちょっと思考はとぶ。

死体の脇には切断された指が…。

なぜかは分からないが
処分しなきゃという考えが頭を駆け巡り、
タオルに包んで部屋を飛び出す。

目指すは階段の脇にあったトイレ。

目指したトイレは大行列…。

上の階にも下の階にも行ってみるが、
いっぱい。

しばらく階段を登り下りし、
ようやくトイレに辿りついた。

震える手かどうかは覚えていないが、
トイレにタオルの中身を流す。

ちょっと時間を置いてからトイレを出る。

さっきまでの喧騒が嘘のように
そこには静寂が広がっていた。


続く。