小田急ロマンスカーの中でも、最後まで11両連接車の標準的な形態を保った形式として、引退間際に注目を浴びた7000形LSE車
その人気に反して鉄道模型、とりわけNゲージでは製品化に恵まれておらず、発売当時から基本形がほぼそのままで難ありのTOMIX製品しか出ておらず、さよならセットでは旧金型そのままでの発売ということでかなり物議を醸したのは記憶に新しいところです。
流石にまずいとTOMIXサイドも思ったようで、さよならセットで基本形はそのままにライトの光別け&車高の改善、そしてその次に出た新塗装で特に問題のあったライト周りの改善が行われた上で製品化が行われました。
試作品を見るまでは怖くて買えないといことで予約せずに、発売後も買っていなかったのですが、既に現役を引退した形式で新規金型の製品もかなり厳しいだろうし、現状である最良の選択肢で…ということで買ってしまいましたのでレビュー的なものでございます。
箱
特別扱いの製品というわけでは無いので、通常のパッケージに
EF66形牽引のブルートレイン富士が長らく使われていますが、今の子供とかって分かるんでしょうかね…出来ることならこのまま継続使用で突っ走って欲しいものであります。
製品名は特段改良点のアピールは無く、品番の変更のみで従来品と一緒
マイクロ辺りの製品なら“改良品”と書いてくれるので分かりやすいですが、品番でしか見分けられないので買う時は結構注意が必要
開封
鉄コレはかなり買ってますが、TOMIX製品なると久々に買いましたw
取説
連接車故に構造が結構複雑な部分もあるので、分解の方法まで丁寧にイラスト付きで説明してくれているのは嬉しいです。
付属のインレタ
ブランドマークはユーザー選択式なので嬉しい限り…逆にこちらのインレタの方を他形式にも利用したいって人も多そうですねぇ
ちなみにですが、車番は7001×11の編成で印刷済みです。
付属のステッカー
一応新しく作られたもののようで、一通り網羅していますがトレインマークパーツに印刷済みのはこねに関しては収録が省略されています。
トレインマークパーツ
無地のものが2種類付属しており、ステッカーを貼って対応する形になります。
2種の補助ウエイト
室内灯搭載の有無などで適宜使い分け…連接車なので集電が厳しい場合もあるのでレイアウトによっては必須アイテムです。
車両
コンパクトに11両分収納されているのは今まで通り…
ウレタンの切り欠き的に、入り方が号車順になっていないという謎めいたことになっているのも今まで通りorz
ということで車両を見ていきます。
新宿方先頭車の11号車クハ7001号車
一番肝心な前面
従来品の絶望的に似てなかった顔に比べて、かなり良くなっていることがお分かりいただけるかと!
違和感の原因はライト&トレインマークの大きさがデカすぎたことのようで、この点に関しては完全新規で実車並みに細長く修正されているようです。
弄った部分はこれだけですが、この部分だけでも大分印象が良くなってかなり格好良くなったことが分かります。
また先頭車だけ何故か高かった車高も修正されて、他車と揃う形に
低重心が売りのロマンスカーですので、この部分の改良は大分嬉しいポイントです。
残念ながら展望席周りの窓パーツ構造は据え置かれ、前から合いが悪くて隙間が目立っていたのでその点だけは目立って不格好なのは残念なところであります。
とはいえ、今での製品に比べれば、その点を差し引いても見た目は良くなっていますので御の字であると言えます。
側面
こちらは従来と変化はなくそのまま
とはいえ、TOMIXのLSE車への突っ込みポイントは前面周りだけで、その他の部分に関しては今でも通用するレベルの出来なので全く遜色はありません
先頭側の台車に関してはスカートと干渉する部分が切り欠きあり
これに関しては1/150という鉄道模型の世界で実車同様に走らせるための措置ですから致し方ないですね。
屋根周り
一体成型ですが、モールドも適度な感じなので良い感じではないかと思います。
運転室が屋根と同色になってしまっている点だけはいずれ塗ってあげたさはありますね…。
連結部分
この辺りの基本形態は発売当時から変わっていませんが、KATO製品のように折れたというような話も聞かないので上手いこと出来ているなと思います。
10号車デハ7101号車
パンタ付きの中間車で内装の色はしばらく赤色が続きます。
パンタグラフは製品標準ではシングルアーム
NSE車といずれは並べたいので折角なら菱形にしてしまおうかと模索中です(笑)
9号車サハ7051号車
喫茶コーナーがある中間車です。
マイクロのように流石に車内までは作り分けていないようで、壁の向こうにも普通に座席があります。
山百合のマークは印刷済み
今のロマンスカーでコレを装備してる電車って地味に絶滅したんですね…。
8号車デハ7201号車
こちらはトイレ付きの中間車
といっても車体でトイレ窓の描写があるだけですが、見えないのでこれでOKでしょう
後年の冷房増設改造でやや見た目を損ねていたNSE車の反省からか、連続した形でのクーラーはなかなか格好良いです。
7号車デハ7301号車
7号車は抵抗器が目立ちます。
足回りに関しては実車がリニューアル時に一部変わっているようですが、模型的にそのままのようです。
6号車7401号車
模型的にもここが動力車なので前後に台車あり
最初に発売されたころは車内に座席パーツがありませんでしたが、今では普通に表現されているのは技術の進歩を感じる部分です。
5号車デハ7501号車と4号車デハ7601号車
模型的にはデハ7201号車とデハ7301号車の車番違い
こちらの号車から座席の色が青系になります。
3号車サハ7151号車
3号車と同じく喫茶コーナーがある車両ですが、リニューアルでドアが車椅子対応になったのが特徴的です。
ドア窓の向こうに座席が見えているのは流石にアレなので、この部分だけでも座席をカットしてあげるのも良いかもしれません
最後に2号車デハ7701号車と小田原方先頭車1号車デハ7801号車
模型的には1号車、2号車と車番違いだったので紹介は略
ということで、TOMIX 小田急ロマンスカー7000形LSE車 新塗装 改良品 11両セットのレビュー的なものでした!
正直前面周りで言いたいことが無いかと言われると嘘にはなりますが、それでも部分的な改良によって大分綺麗に纏まって、現状できる範囲では格好良くなったので、ここまで来れば「買い」でもありだと個人的には思います。
元々前面周り以外はそこまで遜色もなく、寧ろそこさえ除けば今でも通用するレベルの模型だと思いますので、改良された部分を生かして色々と製品展開も期待したいものです。
…個人的にはリバイバルじゃない登場時カラーを是非とも!