先日GM塗装済みキットから4両編成を組み立てましたが…
やっぱり湯本急行に使える6両編成も欲しい!と思って探したところかなり都合の良い出物があり、1万5000円程度で落とせてしまったという奇跡的な状況に
ということで、今回は若干GMとの比較も交えつつマイクロエース小田急8000形のレビュー的なものです。
パッケージ
発売になったのが結構前ですので、スリーブが少し懐かしいタイプ
シングルアームパンタながらも、制御装置や車内などが未更新という過渡期の姿なので色々と回りくどい商品名
素直に菱形パンタグラフの登場仕様で出してくれた方が嬉しかったのは内緒話
横
箱の正面イラストは4両セットと共通
9000形の千代田線直通仕様の時のような4両セットと6両セットでそれぞれの行き先になっている、というような遊び心はありませんでしたが、区間準急藤沢行きという謎めいた表示設定になっているのはある意味でマイクロエースらしい遊び心かな?w
ということで、中身を見てみます。
説明書
こちらも4両セットと6両セットで共通
説明文にはオーキッド号の製品化フラグとも読める一文がありますが…未だにこのフラグは回収されず、鉄コレが出た今となっては厳しいかもしれませんね(^_^;)
一部前のオーナーさんが使用済みですがステッカー
準急新宿と区間準急新松田以外は無難なセレクトですが、如何せん元々の数が少なすぎるのでここはGMに頼りたいところです。
車輌の方
端のコーナーポップや説明文にも使われている実車写真…実は更新後の8255×6だったりします。
更新が進みつつも当時なら6両編成の未更新車って普通に走っていたような気がするのですが…何故?
ということで、車両を見ていきましょう
新宿方先頭車の6号車クハ8260号車
マイクロエースの方も普通に8000形の表情を捉えていて良い顔をしていると思います。
スカートの表現は蓋がある分マイクロエースの方が上
GMでは乗務員扉上のRが強調されていますが、マイクロエースはほぼ直線の表現
実車写真と見比べる限りこっちの方が正しいようです。
ということで、側面
GMが窓側のクリアパーツに窓枠を表現していたのに対し、マイクロエースは戸袋窓を除いて車体側に表現
当時の技術的問題か、結構厚く見えるので賛否が分かれるところではありそうな…
方向幕部分はクリアパーツで表現
マイクロ製品は原型の再現のみを考えているので、GMのようなパーティングラインは無く小田急8000形原型の模型としてみた時の表現は◎
ただし、この車体構造故にのちに発売された更新車は、幕周りがそのままになってしまったので一長一短という感じ
妻面
マイクロエースは扉が塗装済み
もっともGMの方もキットなんですから、気になる人は自分で塗れば良いだけなので気にする必要も無いかなと
ライトプリズムをばらしてみる
左が前照灯尾灯関係で、右が行き先関係
行き先の方は急行灯への点灯化は着眼に置いていないのが少し意外でした。
屋根周り
信号炎管が別パーツだったり、アンテナが青色に塗らているのがキュートですな
クーラーはちょっとゴツめだけど、8000形っぽい感じ
続いて5号車のデハ8210号車
パンタ無しの車両ですが、この車両が動力車
10両編成を組成した時に編成の中間に近い位置なので妥当です。
もう触れるのも野暮かもしれませんが、やっぱり動力車の足回りは…
屋根周り
パンタグラフ無しでもパンタグラフを載せられる準備があるのは、何時も通りの小田急
4号車デハ8310号車
ここから先はパンタ付の電動車になります。
パンタ周り
避雷器とヒューズが別パーツなのは嬉しいですが、この頃のマイクロ特有の透ける樹脂なのが非常に…余裕があれば再塗装したい
妻面の配管もバッチリ…
なんですが、ボケててもすべてを台無しにしてくれている感のあるシングルアームパンタグラフ
元々菱形パンタグラフにするつもりだったから良いのですが、マイクロエースのパンタグラフの貧弱さは何とかならない物か…
3号車デハ8410号車
足回りに関してはきちんと作り分けられている上に、正確なので見てて好感が持てます。
配管も先ほどのデハ8310号車と作り分け
避雷器とヒューズは形状自体は悪くないのが救い
2号車デハ8510号車
金型的には足回り含めて4号車と同等の電車ですが
弱冷房車の設定ですので、それらの表記が印刷済み
その他の号車表記やシルバーシートのマークなど、GMのキットと違って印刷済みな所にあくまでも“完成品メーカー”であるマイクロエースと、“キットメーカー”であるグリーンマックスの差を感じます。
勿論GMの方が悪いというわけでは無く、キットという素材としては弄る方が沢山ありユーザーが自分で選べる箇所があった方が良い訳でそれぞれの会社のコンセプトの違いといえます。
小田原方先頭車の1号車クハ8560号車
新宿方のクハとは手すりの形状を作り分け
もっともこの作り分けに関しては、GMも行っています。
ということで最後にGM製品と比較してみる
帯の色調とかは少し違いますが、鉄コレのような「うげぇ…」って感じの色では無く、どちらも確かに“小田急線”という色をしていますので格好良いですね。
信号炎管が一体成型のGMに対して、別パーツのマイクロエース
とはいえ、ここまで綺麗なのであれば、一体成型でも別に構わないかなと
一番の差はやはりここでしょうか…
乗務員扉上のRに関しては、レビューの時にも触れたとおりGMの方がオーバー
ただし、窓枠に関してはGMの窓パーツと一体になった方が表現が良い気がするので、やはりどちらも一長一短…
個人的には混結して違和感があるレベルのではないので、どちらでも良いかな?って感じはします。
屋根周りに関してもどちらも悪くないかな…って感じはしますが、やはり圧倒的にマイナスのマイクロエースのパンタグラフ
GMも正直そこまで精密って訳でもないのですが、過去製品も含めて規格が共通で菱形パンタグラフにもシングルアームパンタグラフにも簡単に出来るってところは嬉しい限りです。
ということで、マイクロエース 小田急8000形 シングルアームパンタ 6両セット(更新前)のレビュー的なものでした。
ほぼ同時に来た関係でGM製品とも大分比べているレビューになりましたが、マイクロエースの8000形もちゃんと8000形らしかったのでコレクションに加えるという念願が叶い嬉しかったです。
個人的にGMか?マイクロか?と言われるとマイクロの方を押したくなりますが、GMのどんな仕様にも自由に出来るキット構成も楽しいので、それぞれの良いところを吟味して選べばよいかと思います。
…ある意味両製品に共通した残念な所として、入手がどちらも難しいというところでしょうかw
鉄コレでも製品化された電車ですが、GMにはキットとしての再販、マイクロエースには菱形パンタグラフ化などをした上での製品展開を期待したいところであります。