案の定義父は最初聞く耳を持たなかったが、いつもは意見をほとんど言わない夫が珍しく強く何度もプレゼンしたことで、徐々に義父の気持ちが柔和してきた様子だった。
こうして、本人不在のマンション探しが始まった。
初めはかなりの築年数の格安マンションを考えていた夫だったが、不動産屋さんなどいろいろな意見に触れ、メンテナスなども含めある程度のマンションとお金は必要だと考えが変わっていった。
そりゃそうである。
格安マンションを購入できたとしても、固定資産税に管理費や共益費、修繕積立金や不測の修理費など、結局費用はどんどんかかってくる。
しかも住む本人の資金計画は不明ときている。
だとすると最初の時点ではある程度、しばらくの間は安心して暮らせる生活基盤の環境でないと、早期の出戻りもあり得てしまう。
そこは夫と義父との金額交渉が続いたが、義父も首をなかなか縦に振ることはなかった。
ある時夫は私にこう尋ねた。
「ひとまずうちで立て替えるのはどう?」と。
えっ??
そりゃ私が義弟を自立させたいからしていること。
でもうちも日々の生活で精一杯。
貯金額もわからない、返済計画もあやしい義弟のためにはそんな危ないことはできない。
あーーーー私と夫がそんな攻防をしてる時でも、義弟はなんちゃなく暮らしている。
顔も見たくない!
ますます嫌いになっていった。