ある書籍からの抜粋です。
はっとさせられると同時に、
大事で有るとわかっているのにおろそかになっている事、
ビジネスでも、ライフワークでも、
本末転倒にならない為の気付きが有ります。
ちょっと、映画・ドラマ風ですが、風景をイメージしながら
読んでみてください。
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バーバラは将来を有望視されているバリバリのキャリアウーマンだ。
彼女もご多分に漏れず、自分の考えをズバリと主張する女性である。
まるで会社の地位が彼女のアイデンティティ、
つまり自分の存在自体を意味しているようだ。
もちろん昇進する為の情熱は人一倍強い。
今日も帰宅したとはいえ、ビジネス・スーツをすぐに着替える事は無い。
キッチンのテーブルの上にのせたブリーフケースを開いたまま、
手帳を小脇に抱えてオフィスで処理出来なかった電話やEメールを
終わらせようと躍起になっている。
ところがまんまる顔の4歳になる娘に、なんども邪魔されてうんざり顔だ。
「ママ、その大きなノートの中には何が書いてあるの?」
「ああ、これはね、ママの手帳よ、ティミー。
ママがしなければいけない大事な事や、大切な人の名前が書いてあるの。
ねぇ、いい子だから、2階に行って遊んでらっしゃい。
おもちゃがあるでしょ?」
ティミーの顔には落胆の色がありありと伺える。
そしてトボトボと階段の方へ向かった。
するとティミーが、突然満面の笑みをたたえて振り返ると、
母親に駆け寄り、彼女のスカートを引っ張った。
バーバラはティミーを見下ろして、拳を握りしめながら、
「もう! 何の用なの!!# ティミー!」 と強い口調で尋ねた。
ティミーの目は明らかに何かを訴えている。
そしてポツリと聞いた。
「あのね、ママ、 そのノートの中に、
私の名前は、 書いてあるの?」
(「ライフバランス」 リンダ・アイヤー/リチャード・アイヤー、
キングベアー出版)