コストダウンのツボ 前編 | アジアの架け橋を目指す、上海で働くアジア人総経理のブログ

アジアの架け橋を目指す、上海で働くアジア人総経理のブログ

上海佳奈国際貨運代理有限公司
雅奈(上海)国際貿易有限公司 総経理。
日本で生まれ、韓国で学び、中国で働く アジア人44歳。 

中国での実践ビジネスを通じ、ビジネスマインド、本にはのらない現地の生の会話や情報を、本音でアウトプットするブログ

▼ コストダウン=経常利益アップ?

「コストダウン」といえば、物流費のみならず
常に皆さん共通の関心事だと思います。

ここでちょっと考えて頂きたいのですが、
「コストダウン」だといって、冷暖房を節制したり、コピー用紙を
表裏つかってみたり、出張費を節約してみたり、文房具を節約してみたり
と、それぞれに工夫されていると思いますが、結果をちゃんと検証できているか
是非確認して頂きたいと思います。


何をいいたいかというと、コスト自体が減ったところを見るのではなく、
経常利益にちゃんと反映されているか? というところをみて欲しいです。

コストをカットしたのであれば、その部分が丸々経常利益として増えていなくては
意味がないわけです。

例えば、売り上げが前月と変わらない前提で原価コストを10万円下げれば、
理論上は経常利益が10万円アップするはずですよね? 

しかしながら、実質的には7-8万円の効果、要するに、7―8割の効果に
とどまっているにも関わらず「うんうん、よしよし、まずまずだな」、と
思っていたりしていないでしょうか。

裏を返せば顕在化していない部分で2―3万円のロスを生んでいる「隙」や「甘え」が
返って増えてしまってる可能性があります。

そこに着目しないまま、「最終的には利益が上がったからいいじゃないか」と、
その結果に疑問を抱かなければ、「コストダウン」の本質を見過ごしてしまう
ことになります。



業者に委ねる値引きは、実はコストダウンの一側面に過ぎません。

そこに自社の内的要因にある「隙」や「甘え」の改善を同時に行うことで、
レバレッジを効かせることができるわけです。


▼ コストダウンのツボ

では、コストダウンにレバレッジをかけるにはどうすればよいか、ということを
過去、知り合いのコンサル会社の方に教わった方法で私が社内で実行した例
を紹介したいのですが、 それが社員各人に実行させた「小さな目標」達成でした。

各社員に個人的な目標で良いので、ちょっとした目標を決めさせ、
期間を設定して実行させました。 始めは3週間と決めました

目標は人によってまちまちです。
「20分歩く」、「遅刻しない」、「読書30分」、「飲酒7杯まで!」・・・
という具合にまずは確実に達成できる低い目標を設定させました。

そして条件はひとつ、期間中「毎日」続けることです。
その目標を一覧表にして壁に貼り、自己申告制で朝礼の際にリーダーが
毎日チェックしました。

「ほんとにやった?」「嘘でしょう?」 といった真偽は一切問いません。
自己申告で「はい」と言えばさらっと「○」をします。
さらっと流すことで、できなかった人にも答えるハードルを低くしました。
「やってない」と言っても「さらっと」✖をつけます。

途中で、「なんでやらない!」 「こうすればいいのに」というアドバイスも
一切しません。


そして最終的に皆勤実行できた人に対し、高価でなくてよいので文房具の
ような、小さな景品をひとつプレゼントするんです。

それを全員の前で名前を読んで配ると、商品よりも「達成感」という
成功体験を素直に喜びます。

自分で決めた内容ですから、できて当たり前ですが、脱落する人も意外と多く、
達成できた人には小さな自信になります。

始めはリーダーだけを集めて、リーダーだけで実行しました。

2回目はリーダーをはじめとするチームで実行しました。

リーダーは当然事の成り行きを知っていますので、要領よく目標を達成
していきます。


そして最後に景品を受け取ったとき、部下たちも事の成り行きを理解
するわけです。

それをまた繰り返すのですが、回を重ねるごとに目標を高め、最終的には
個人ではなく、全体の共通目標へシフトさせ、かつて何度も定着に失敗した
退社前の社内の掃除を自主的に分担して行うようになりました。



この事例を見ると、「小さな目標」 からスタートして「達成感」を得る仕組みを
定着させ、それが会社の共通目標の達成に繋がったように映りますが、実は
この「小さな目標」の本当の狙いはほかにありました。

その狙いが「コストダウンのツボ」となるのですが、文章を後編へと区切りたいと
思います。