「あき〜!この学校、野球部の呪いって言うのがあるらしいよ〜」
とやや楽しげに隣で話しているのは親友のゆき
同じ中高と進み奇跡的に今、同じクラスだ
ゆきとは保育園時代からの付き合いで
幼なじみのような存在。
小学校は別々だったが中学校で再開し
すぐまた一緒に居るようになった。
そんなゆきはオカルト好きで
今もまたこうやって入学したばかりのここ(高校)の
ナナフシギなんていうやつを調べている。
「え?野球部の呪い?」
思わず私は聞き返した
「そうそう!呪いだよ!凄くない?」
ゆきはウキウキとしている
「いやいや、呪いの方じゃなくて!
野球部の方!この高校に野球部なんてないよ?
そんなのに呪いとかあんの?」
私は思わず食いついてしまった。
すると、ゆきはふふ〜んと勝ち誇ったような顔をした。
しくじった、話が長くなるパターンだ。
今日帰ったら見たいアニメがあったのに…
「だからだよ。呪いがあるから無いの」