反射
反射異常は錐体路障害の徴候
腱反射の注意
①患者は力を抜いた状態
②四肢を動かして筋に適当な伸張を与える
③ハンマーで適度な刺激
④反射が減弱、消失しているとき
↓
是非増強法を行う
↓
a)患者の注意を検査からそらす
b)被験部から離れた場所の筋を能動的に強く働かせる
例)イェンドラシック手技
c)筋が萎縮しているときには反射は減弱、消失するため筋自体の収縮を見る、感じる
バビンスキーの五大反射
•上腕二頭筋反射•••中枢C5,6
•上腕三頭筋反射•••中枢C6,7,8
•回内筋反射•••C6~Th1
•膝蓋腱反射•••L2~L4
•アキレス腱反射•••L5~S2
下顎反射•••中枢 橋
頭後屈反射•••中枢 C1~4
腱反射異常の意義
亢進⇨反射の中枢より上で障害
減弱、欠如⇨反射弓に障害
(病気が見えるP208)
①左右対称的か
②著名な亢進でも左右対称なら神経症、精神緊張が原因かも。両側に病的反射があれば錐体路の両側性障害
③左右差があれば病的意義を有することが多い。さらに亢進側に間代や病的反射や感覚障害を伴えばほぼ確実
④腱反射が亢進すれば筋緊張も亢進
⑤両側性で腱反射の減弱、消失があり、感覚障害を伴えば多発性末梢神経障害の可能性。
多発性神経炎ではアキレス腱反射の低下
間代の診かた
間代=反射が著名に亢進したのと同じ意義
膝蓋間代と足間代がある
病的反射
バビンスキー反射
中枢•••求心路L5~S1
遠心路L4,5
方法
•背臥位にし両下肢を伸ばし緊張を解く。2~3回足を揺さぶって緊張の程度をみ、気楽にするように指示
↓
•ハンマーの柄などで刺激
足の裏の外縁でゆっくりと踵から上に
親指の付け根は通らない
↓
•だんだん鋭いものを使う
脊髄疾患は下肢や腹部の刺激でも出現
大脳の障害では下腿、足の刺激でないと反射は出現しない
正常で母指は足底の方に屈曲
錐体路障害で母指は背屈
判定
①小児では正常で生後一年は陽性、2年目の終わりまでしばしば陽性
②錐体路障害でも必ずしも出るとは限らない
③一過性に出現することもある
④陽性でもなんの症状も伴わないことがある。この場合は開扇現象はほとんど見られない
⑤反射の程度と錐体路障害の程度は関係しない。錐体路がどこで障害されているかも関係しない
⑥末梢神経、筋が障害されても足の屈曲麻痺、伸筋健全だと錐体路障害がなくても陽性になる
⑦足底反射が消失=錐体路障害
正常者で反射がない人もいる
末梢神経麻痺など感覚の消失が高度なときは足底反射は消失
開扇現象
•••親指以外の四指が扇状に広がること