友達に薦められて、
「上海バンスキング」という映画を見た。
元々有名な演劇であり、1984年に
深作欣二監督が映画化した作品である。

昭和初期にJAZZミュージシャンが上海に渡り、
戦争に翻弄されていくといった内容だが、
少し気になった点があった。

戦争の場面が少し多い。当時日本軍の蛮行さを
描く場面が多いという点だった。

日中合作的要素も有り、中国側の意向が色濃く反映されている
と感じた。だいぶひねくれた視点だが、中国側の
反日プロパガンダが巧妙に仕掛けられているように思った。

この映画の製作時期前後はちょうど当時の中曽根総理が
中国人留学生を多く受け入れていた時期だったと思う。

まだ中国という国がベールに包まれており、
多くの問題も「棚上げ」状態でとりあえず仲良くしてこう
という流れが民間・企業間で急激に生まれていった時期だと思う。
この頃の中国人留学生の多くが、現在も日系企業との要人として
現在活躍している状況が有る。

しかし、30年たった今も多くに日本人にとって、
中国はやはりベールに包まれたままのような気がする。

映画の最後に日本軍が言った一言が印象的だった。
「中国は広すぎる・奥が深すぎる。。」
現在の私の中国に対する印象と同じだ。
なかなか掴めないのである。

台湾とは大きく違って、根本的に「反日感情」があるのは節々に感じる。

現在の上海は、巨大な経済都市であり、
この映画のような音楽と文化に溢れかえった都市という印象は無い。
中国人はあまり音楽に関心が無いように思える。
まだまだ生存競争に必死で「娯楽」そのものが少ない国であると感じている。

どこかにかつての「魔都」と呼ばれた名残が有るのだろうか?
まだまだ上海を良く知らない。



$★台湾的生活★