前回に引き続き、「聖書解説・人生の謎を解く」より、⑵人はなぜ苦難に会うのか、からのノートです。
キリスト教の視点から、「罪」とは何かがよく分かります。
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・神がお造りになった世界は、「非常によかった」とあるが、それでは、この世にはなぜ不幸があり、人は苦難に会うのか。
・神が全てを創造したというなら、神は悪も作ったのか。
1、一般的説明
⑴因果応報・カルマ、という考え方
・前世・過去の善悪の行為が因となり、その報いとして現在に善悪の結果がもたらされる
→これは聖書の教えではない。
・ヨハネ9:1~3
「またイエスは道の途中で、生まれつきの盲人を見られた。弟子たちは彼についてイエスに質問して言った。『先生。彼が盲目に生まれついたのは、だれが罪を犯したからですか。この人ですか。その両親ですか。』イエスは答えられた。「この人が罪を犯したのでもなく、両親でもありません。神のわざがこの人に現れるためです」
⑵すべてを偶然とする考え方
・無神論的世界観
・歴史はある目的に向かって動いている、というのが聖書の教えなので相容れない。
・人生そのものが無意味になる。
2、創世記3章
・ここには、罪がどのようにしてこの世界に侵入してきたのかが記されている。
・聖書の記述の中で罪から自由になっているのは、最初の2章(創世記1・2章)と最後の2章(黙示録21・22章)だけ。
⑴創世記2:15~17
「神である主は人を取り、エデンの園に置き、そこを耕させ、またそこを守らせた。神である主は人に命じて仰せられた。『あなたは、園のどの木からでも思いのまま食べてよい。しかし、善悪の知識の木からは取って食べてはならない。それを取って食べるとき、あなたは必ず死ぬ』」
①人に自由意志が与えられた。これは最高の賜物であり、人間の持つ基本的特徴である。
②自由意志がなければ、愛の関係は成り立たない。
③しかし自由意志には誤用の可能性がある。
⑵神の意図
①神が人を従順を通して成長すること
②神との交わりの中で生きること
③罪を犯すことなしに、「善悪」の区別を知るようになること
④そのための役割を果たしたのが「善悪の知識の木」である
⑶創世記3:1~7
「さて主なる神が造られた野の生き物のうちで、へびが最も狡猾であった。へびは女に言った、「園にあるどの木からも取って食べるなと、ほんとうに神が言われたのですか」。
女はへびに言った、「わたしたちは園の木の実を食べることは許されていますが、
ただ園の中央にある木の実については、これを取って食べるな、これに触れるな、死んではいけないからと、神は言われました」。
へびは女に言った、「あなたがたは決して死ぬことはないでしょう。
それを食べると、あなたがたの目が開け、神のように善悪を知る者となることを、神は知っておられるのです」。
女がその木を見ると、それは食べるに良く、目には美しく、賢くなるには好ましいと思われたから、その実を取って食べ、また共にいた夫にも与えたので、彼も食べた。
すると、ふたりの目が開け、自分たちの裸であることがわかったので、いちじくの葉をつづり合わせて、腰に巻いた。」
ここで表しているのは
①サタン(悪魔)の巧みな誘惑
②エバの心に浮かぶ神への不信感
③エバの勧めに従うアダムの弱さ
④神とアダムの契約
⑷罪とは?
①神への意図的反逆
②自分を神とすること
③的外れの状態
(「父よ、彼らをお赦しください。彼らは自分が何をしているのか、判らないのです」)
⑸罪の結果
①死(神との断絶)
②自己嫌悪
③恐れ
④責任転嫁
⑤自然界の破壊
3、神の解決策
神が人類の罪に対して、どのような解決策を考えたのか?
⑴創世記3:8~13
彼らは、日の涼しい風の吹くころ、園の中に主なる神の歩まれる音を聞いた。そこで、人とその妻とは主なる神の顔を避けて、園の木の間に身を隠した。
主なる神は人に呼びかけて言われた、「あなたはどこにいるのか」。
彼は答えた、「園の中であなたの歩まれる音を聞き、わたしは裸だったので、恐れて身を隠したのです」。
神は言われた、「あなたが裸であるのを、だれが知らせたのか。食べるなと、命じておいた木から、あなたは取って食べたのか」。
人は答えた、「わたしと一緒にしてくださったあの女が、木から取ってくれたので、わたしは食べたのです」。
そこで主なる神は女に言われた、「あなたは、なんということをしたのです」。女は答えた、「へびがわたしをだましたのです。それでわたしは食べました」。
⑵創世記3:14~15
主なる神はへびに言われた、「おまえは、この事を、したので、すべての家畜、野のすべての獣のうち、最ものろわれる。おまえは腹で、這いあるき、一生、ちりを食べるであろう。
わたしは恨みをおく、おまえと女とのあいだに、おまえのすえと女のすえとの間に。彼はおまえのかしらを砕き、おまえは彼のかかとを砕くであろう」。
①蛇に対する呪い
②この節は、これ以降聖書を読むための原則となる。
③女の子孫も傷を受けるが、蛇は頭を噛み砕かれる。
⑶創世記3:21
主なる神は人とその妻とのために皮の着物を造って、彼らに着せられた。
①この皮の衣とは、神が与える「義の衣」を象徴している。
②人が自力で作ったイチジクの葉の衣とは異なる。
③皮の衣 → 動物が犠牲になっている。
4、この結果
⑴人類はアダムによって堕落した
①アダムは契約の代表者。
②アダムの行為の結果は、全人類に及んでいる。
③私たちは神の栄光(シャカイナグローリー)から断絶されている。
⑵人類はキリストによって回復される
①イエス・キリストは新しい契約の代表者である。
②イエスは最後のアダムである。
③イエスの行為の結果は、信じるもの全てに及ぶ。
・十字架の死 ・埋葬 ・復活
④私たちは、イエスにあって神との関係を回復する。