友人でありザ・井上ポルノ劇団の劇団員(なのに、今月26日の
焼鳥屋さんでのイヴェントは参加できないとさ!)の北見くんが
新宿ゴールデン街で会社の同僚(どうりょう)の人と
一夜だけの限定BAR(バー)を開くとの連絡あり。

『ポルノさん、そこで【Oh,No!なんね~】売りませんか?』

乗った。

焼き鳥屋さんイヴェントに理由もはっきりいわず
参加しないのは未(いま)だ納得(なっとく)のいかないことではあるが。
(ったく!えらくなったもんだ!)
ポルノは、プロのマンガ売り。
私情(しじょう)は、仕事に挟(はさ)まねぇ。
(次は、絶対参加しろよ!さのばびっちぃ!)

売らせていただきます。

だってえ、めっちゃ売れそうな予感がすんだもぉぉぉん~~。

勝負服選びに時間をとられ、予定より30分遅れで
新宿ゴールデン街、一夜限定BARに到着。

で、ドア開けってビックリ。

ささやかに営業してるかと思いきや…

狭い店内、すし詰めイサオ(俳優・橋爪功とかけてあります。)。

『売れんの?こんな状況でオレの本?』

マスター北見に目で訴えてみるも…
まったく、通じず。

彼奴(きゃつ)、初のマスター業に完全にテンパっちゃてるご様子。

やばい…、1冊も売れんかも…。

こうなると、恨めしいのは、拙著30冊積めてきた重い重いバッグ。
(持ち帰りたくないよ~~~)

それに、すでにBARに来てたオレの友人たち。
(『北見くんが面白いBARやるらしんだ?来ないかい?』)

「お~~~タケマ(ポルノの偽名)~~~、遅かったじゃねぇ~~か?
ふひゃひゃ~~~~」

アワワの、ガソリン満タン状態。

も、もしかして、ただの飲み会だと思ってないか…こいつら。
事前に言ったろう!本売りに来てるの、オレは…。
頼むよ、協力しろとは言わんから、邪魔(じゃま)しないで、お願いだから…。

「ポルノさん、ウーロン茶にします?」

奥からマスター北見の声。

ははは。
さすが、マスター!
本を売る気満々なボクに向かって、
ウーロン茶は、いかがですか?と、きたもんだ~。

コノ、すっとこどっこいが~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!

本じゃ、本!!!!早く売らせろ~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!

…と叫びたくなるものの。

初のマスター業、次から次への滝のような注文で、
捨て犬のような目になっている北見くんに、ポルノなにも言えず。

時間だけがドンドンすぎる。

あ~あ、本当に1冊もダメかな…、と半分あきらめてた矢先。

ななななんと、マスター北見、動く!!!

満員の店内にむかって、
「マンガ家の井上ポルノさんがおもしろい自作本持って来てま~す。
見てやってくださ~~~い。買って下さい~~~~~。」
とやってくれた~~~~~!!!!

どうした?北見!なにがあった?北見!

ヤツの顔をみて驚く。

おどおどした捨て犬のような目から、飼い主の愛情をいっぱいあびてる
家犬(いえいぬ)のような目に変わってるでは、ないか…。

すごいぞ北見!もしかして、慣れてんだマスター業に!
きっとそうだ、やったぜ北見~~~~~~~~~~~!

こうなると、あとは、早い!
(なにせ、マスター北見のおすみ付きでございますから~、
ポルノの本は~~~~。
断れませんよ~~~、そんじょそこらの神経じゃ。)

で、売れる、売れる、まさに飛ぶように。

その数、なんと計10冊~~~~~~~~~~~~~!
これって、間違いなく【一晩で、マンガ家が新宿ゴールデン街にあるBARで
売ったマンガ冊数】ギネス記録!
あっぱれ、ポルノ!!!

ありがとう~~~~~北見~~~~~~~~~~~。
やると思ってました、キミのこと!!!

それに面白いといって買っていただいたみなみなさま~。
感謝感謝でございまする。

ポルノ、みなさまのことは、一生忘れませぬ~~~。

で、時計をみるとそろそろ1時。

いかん、小田急線の最終に乗り遅れてしまう。

マスター北見とすばらしいお客様たちに別れを告げ、新宿駅に向かう。

「いやいや、売れたな~~。今夜は。これだから、マンガ売りは止められない。
ヒヒヒヒヒ。」

小田急線最終には、残念ながら乗り遅れてしまうも、
(タクシーごときに大事な売り上げ金使ってなるものか~で)
歩いて!世田谷・経堂へ。

およそ3時間かかるも、苦にならず。

「よし、次は、焼鳥屋攻略じゃ~~~~~~!!!!
稼ぐぜ!ポルノ、たっぷりと!
オヤジさん待ってろよ~~~~~~~!!!もうすぐ息子が九州に帰るからな~~!!!!」
2月13日は、オレの47回目の誕生日。

おかげで、昨日一日は大忙し。

まず朝から、滝のような祝メール。
この返信が一仕事。

なにせ、みんなの祝い方が熱く、半端じゃない。

失礼な返信は、できない。

悩みに悩み。

『よかったね、オレを祝えて。』と

どの返信メールにも添えることにする。

フ~、さすがの妙案。
問題無事解決!

で、午後。
友人でもありマンガ劇団・井上ポルノ一座の一員でもある
嘉穂劇場嬢(かほげきじょうじょう)からバースデイ・サプライズのお誘い。

『今日、誕生日よね。ポルノさん。だったら、毛糸で時計つくってみない?』

毛糸で時計?
誕生日なのに自分で作れ?

シュールで理不尽。

面白くなかったら、殺すぞの精神で参加を決める。

向かった先は、御徒町にある廃校・小島小学校。会議室。
クロスステッチデザイナー・大図(おおず)まことさんのワークショップ。

嘉穂劇場嬢によれば、「最近、廃校になった学校をショップとして
利用するのは、めずらしいことではない。」とのこと。

ここもそうらしい。ほほう。

「とはいっても、毛糸で時計作るワークショップってのは珍しいことだよね?劇場ちゃん。」

「かなり、かなりだと思いますよ。かなり。」

「しかし、このワークショップのコトどこで知ったの?」

「かなり、かなりだと思いますよ。かなり。」

やばい。配られた毛糸時計(その名も【毛-SHOCK!!】)キットを手に
嘉穂劇場嬢、意識完全消失。

恐るべし!毛-SHOCK!!

それにしても、この参加者数は、すごい!

ワークショップってどこもこうなのか?
それとも大図先生の人気のなせる技なのか?

どうも後者のようである。

「今度NHKの趣味の講座に講師として出演します。
よろしければ、ご覧下さい。」(番組名:すてきにハンドメイド)

なるほど。
技術力も業界おスミ付きってわけか。

それに、この温和な人柄。
風貌(ふうぼう)だってまるでノーマン・ロックウェルの絵画から出て来た少年のよう。
(いや~~ん、かわいい~~~~~~~~~~!)

こりゃ、すごいワークショップに来たのかも。

で、毛糸を使っての時計作り、始め~~~~~~~~~~~~~~~~!!!
(厳密(げんみつ)に言うと毛糸を編(あ)んで、文字盤まわりの飾り作り、始め~~!!!)

なるほど~、人生初の編み物なれど、これは楽しい。

それに大図先生のおやさしいコト。
おかげでついつい甘えてしまう。

「先生、オレ、なに編んでるかわかりますぅ?」

「…さぁ?…」

「人間の顔半分ですよぉ~。ね、ここが眉で、ここが鼻、でこれが目。髪の毛。
わかります?」

「…。いや…。ちょっと…。」

「も~やだな~、ちゃんと見て下さいよ。ね。これが目でぇ~。」

「…。」

生徒さんひとりひとりを万遍(まんべん)なく
回らなければならない
お忙しい最中(さなか)なのに
嫌な顔ひとつしない。

まさに人物。

が、楽しい時間はあっという間に過ぎて行く。

気づくと終了の時間。

「いや~楽しかった、楽しかった。
やっぱモノ作りは、いいな!
ありがとう、劇場ちゃん!」

「あらあら、ポルノさんお礼は、早いわよ。
持って来てるよね、【Oh,No!なんね~】。見せれば大図先生に。」

「え?いいの?」

「いいに決まってる!ポルノさんのコト以前先生に話しておいたから。
ウケるハズよ、ポルノさんのマンガ。」

ではでは、先生、実は、ワタクシこういうマンガを描いておりまして~。
下北沢の路上で~。ペラペラペラ。

大図先生、それにアシスタントのババ・ショウさん(こちらにもお世話になりました~)に
マンガを見てもらい小学校を出る。

「こりゃ~最高の誕生日になったよ、劇場ちゃん。改めてありがとう!」

「ウケてたねポルノさんのマンガ。」

「かな?」

「それにポルノさんの作ったその時計もいいじゃないですか~。」

お世話になった嘉穂劇場嬢に別れを告げ、帰宅途中。

メール受信。

『大図先生のブログにさっそく取り上げてもらってますよ。ポルノさんのコト。』

あららら、日付変わる最後の最後に
今年最後の誕生日プレゼント!!!

ワオ!

大図まこと先生のHP
http://www.theminthouse.com/works.htm
すごい作品のかずかず。見るべし。

井上ポルノ自費出版単行本《Oh,No!なんね~》完売への道のり-ポルノ

井上ポルノ自費出版単行本《Oh,No!なんね~》完売への道のり-ポルノ
昨日に引き続き、本日も書店めぐり、売掛金(うりかけきん)の回収。
まずは、地元経堂。

売れてますように、売れてますように。

と願(ねが)いつつ、一軒目は、遠藤書店さん。

実は、こちら超有名古書(こしょ)店で、
古書以外の取り扱いは、ない。

唯一(ゆいいつ)の例外が、拙著の【Oh,No!なんね~】。

「地元在住のマンガ家なんで、ここはひとつ、ぜひとも、なにとぞ
よろしくお願いします。ううう…。」

と泣き脅(おど)し、半年ほど前から、置かせてもらってる。

ただし、取り扱いは、1冊のみ。

なのに。さっぱり、売れない…。

いつ行っても、書店内一等地、レジ横に居(い)る。

もうこうなると、本じゃなくて、まるで、店猫(みせねこ)のよう。

恥じ入るばかり。

で、今日こそは、である。

「売れてなきゃ、引き取ってやる!」と心に誓(ちか)い、
いざお店へ。

「ごめんください!ポルノ参上つかまつりました!」

…。

…ん?

お店の雰囲気が、以前とまるで違う…。しかも、全部新刊じゃないか…。

一体ここはどこだ…?

…なになに、ブックス・ヴェイン…。

あれ?2軒目に行こうとしてた取引先じゃないか…。

さては…、ワープしたな。

見たくないものを見たりすると、最近時々こうなる。

難儀(なんぎ)だ。

まあ、しかたがない、ここはこの女性店主さんに売れ行きを聞こう。

「ご無沙汰しております。マンガ家の井上ポルノです~。
拙著の動きどうでしょうか?」

「あらあら、おひさしぶりですね。出ましたよ、1冊♡」

「ハハハハ、出ましたか~~。
いや~、ワープも捨(す)てたもんじゃありませんな~ハハハハ」

売れると、話がはずむ。

親の介護(かいご)問題、親戚(しんせき)の介護問題、自分の老(お)い方(かた)。

止まらない、止まらない。

「ハハハ、おやおや、もうこんな時間ですか。そろそろ、おいとまさせて頂きます。
次のお店がありますので。ハハハ」

取り引きの続行を快諾(かいだく)してもらい
経堂は、すずらん道りにあるブックス・ヴェインさんを出る。

よし、つぎは新宿の模索舎(もさくしゃ)さんだ。

来てるぞ~~~!今日も!

と、きばってるフリをしたいとこだが、
実は、オレ、模索舎さんで売れた冊数
ある程度(ていど)把握(はあく)済(ず)み。

というのも、以前、模索舎さんから【5冊売れた】のメールをもらったから。

フヒャヒャヒャ、5冊よ!5冊!

あとは、あれから何冊の上積(うわづ)みが、あったかどうか。

1冊でも出てるといいが…。


「あら、髪の毛切りましたか?ポルノさん」

あら、身長のびました?女性舎員(しゃいん)さん
と軽口(かるくち)で返そう思ったが、そんな気起(お)きず。

とにかく、この模索舎さん、いつもなんだか、のんびりとした空気が流れてる。

おかげで、たかだか、売り上げ合計冊数のチェックなのに
すごく待たされてる気がする。

ったく、早くしてくれないか、オレは知りたいの、あれから1冊でも売れたかどうか!
あ~あ!モヤモヤするぅ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!

「合計でました。」

んだから、何冊出たんだよ!!!もったいぶらず、ズバっといえよ(汗)!!
ひげの男性舎員さんよ(大汗)!!!!!

「6冊ですね。」

ワオ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!
上積み、ありじゃ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ん!

いいよいいよ~~~模索舎さん。
この調子で行こう~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!!
じゃ~、お金ちょうだ~い♡6冊分♡

気分最高のうちに小田急線に乗り、新宿を出る。

「計7冊分の売掛金ゲットか。それに今日は生まれて初めての
ギャラの前借(まえが)り交渉(こうしょう)も成功したし、
ひとまず財政難(ざいせいなん)から脱却(だっきゃく)だな。」

「いやしかし、本屋さんで、本ってそんなに売れるもんじゃないんだな…。」

「なのに作家はなぜゆえ、本屋さんに本を託(たく)すんだろう?」

電車に差し込む夕日が、ポルノを哲学者(てつがくしゃ)に変える。

「きっと、本屋さんに来る何千、何万のお客さんに自分を知ってもらうためだろうな。」

「最高の舞台(ぶたい)だよな。。」

つづらつづら考えてると、電車、いつの間にか、経堂に到着。

「よ~し、遠藤書店にもう一度行くとするか。」

可愛い、可愛い、店猫の顔が見たくなった。