友人のタツグチくんのはからいで
12、3年ぶりに大恩人のデザイナー・刈谷女史に会う。

まず、相も変わらずの美貌に驚愕。
聞くと、野菜ジュースと納豆せんべいがいいとのコト。
なるほど。美の追求に妥協なし。恐れ入る。

そして、その美貌同様変わってなかったのが、
気っぷの良さ。

会ってそうそう、
「単行本全部買うわよ、何冊持って来てくれた?たけまっちゃん(ポルノのペンネイム)」
財布をサッ。万札パッ。

計五冊(もっと持って来てればよかった~)。秒売。

かっこよすぎ。

しかも、単行本買ってくれたあとに、出てくる出てくる
お土産品の数々。

「いいんですか?刈谷さん、こ、この納豆せんべい頂いて。」

「とっときなさいよ!んじゃ、食事に行こうか?たけまっちゃん、タツグチくん」

で、話す、食べる、話す、飲む、話す、話す、話す。
話す、食べる、話す、飲む、話す、話す、話す。

時間はどんどん過ぎて行く。

気づけば、夜中の3時。
場所は、三軒目のバー。

刈谷さんもやや酔ったご様子。
しかも…。

「なによこのお店、接客マナー最悪ね。」

辛口モードにはいる。

あらあら、やばい…。

でも待てよ。オレが初めて刈谷さんに絵を見てもらった時、
たしか…、

「たけまっちゃんの絵は悪くないけど、そこどまり。
通用しないわよ。そんなんじゃ。」

とめちゃめちゃ辛口モードだったよな。

でもその翌々日。

なんと、大手出版社のレギュラーの仕事オレに与えてくれた。

「がんばってみなさい!」

目は、そう、いってたな。

あの仕事で、オレは業界で、やれる自信を得た。


「ほんとなによ、このお店、接客マナー最悪ね!」

バーテンダーの方、そういうお方なんです。こちらの刈谷さん。
きっと常連さんになってくれますよ。


夜は更けて行く。