家の外から、ガラス越しに、トントントンと
上半身裸になり身体中にシップ薬を貼り付けている最中だ
気が付いた、「こっちへこ」と手招きしている。![]()
いきなり母ちゃんが喋った。
「起きたらだれもいねぇげど、どごに行ったんだ」?
「みんなどごに行ったんだ」?![]()
あぁーー今日は頭が5%だなーと思いながら
「どれ、俺が貼ってやっから、シップ貸しな」と
その間、ブツブツ繰り返し話している。
貼り終わり、服を着ている間に俺はトイレに行った
そしたら俺を探し始めたのである。
しかも俺の名前呼びながら、珍しいと思っていたら
声が段々近づいてきた、やっぱりトイレまで来た。
「あぁーここにいたのか」![]()
トイレが終わり母ちゃんのところへ行った、何かを探している
「いゃーどこにいったっぺ、ねぇなー」
「何がねぇのー」
「薬だ」
「何の薬」
「あれだー」
見つけた、「これ、いゃー病院一杯なんだ」
何が言いたいんだよーと思いながら黙って話させていた。
気が済むまで話させる。![]()
続いて厚生年金の封書を持ってきた、
「お金まだ貰えるんだ」と
「良かったね」
笑いながら言っている。
「母ちゃん、死ななければずーと貰えるんだよ」
「そうが、長生きしなくちゃな」
「んだ、生きていないと貰えなくなっちゃぁがんね」
「いいな・・・ガハハハハ」・・・笑いが止まらない様子![]()
今度は貯金通帳を探し見せてくれた。
「一杯あんね」
「そこでねぇ、ここだ」
定期預金部分を指して、また喋り出す。
「アハハハ」・・・・笑いが止まらない。
「母ちゃん長生きしてっとずーと貰えるからね」
「そうがーー」
こんな会話が続いている間に頭が活発に動き出してきたのか。
しかしまだまだおかしな会話は続く![]()
「御目え、いづ来んだ」
「今、来てっぺ」
「いづまで俺一人でいればいいんだ」?
「母ちゃん、一人でいねぇど、お金もらえねぇよ」と
「そうげー」
「御目えの女が行ぐなて言うんだっぺ」![]()
「母ちゃん、お金貰えたのは父ちゃんがいなぐなってからだっぺ」
「そうだな」
こんな会話が続いて、ふと頭の程度がどのくらいかチェック
お金を取り出して一つ一つのコインを見せ、何円か言わせた。
時間は掛かったがどうにか答えた。
次に637円を出して、「これいくらか」?
「五百、六百、十円、二十円、三十円、五円、一円、二円」
「全部でいくら?」
「五百、六百、一、二、三十、五、六、七円」
「よく出来たね」
「当たり前だっぺ」
「母ちゃん、こんな風に、指もくるくる廻すんだよ」
「そんなの出来る」・・・・これだけは昔から出来るのです。
「腕だってグルグル」
まだまだ、長生きするお袋である。
今日も生かしてくれてありがとうございます。![]()