数学は、好きな科目です。得意 と言うと、その道の方々に失礼なので、好き ということにしておきます。

私は工学部出身ですが、大学数学はなかなか難しく、当時は単位取っただけで理解には程遠く、今さら再勉強しているところです。


大学数学はさておき、高校数学でとても印象に残っているものがあります。

数学的帰納法 です。

世の中は、演繹えんえき と 帰納きのう で成り立っていると言っても差し支えないでしょうか。

厳密な意味は知りませんが、演繹は、論理的にYES NOがはっきりしている事象で、帰納は、経験的にこれはYESであろう、という事象といったところでしょうか。


数学は、基本的に演繹ですね。
微分などは、限りなく小さくした場合という考え方があるので、私のような素人にはモヤモヤが残りますが、まぁ演繹なのでしょう。


そんな演繹の世界に、帰納法という言葉が出てきて、こりゃビックリです。


高校生のころは特に違和感は無かったのですか、時間が経ってから思いなおすと不思議な感じです。

ある条件が、スタート時点で成立していて、途中経過から次の経過に移る過程で条件が成り立てば、この条件は永遠に続く・・・というもの(ちょっと違うかな!?)。


赤ちゃんが産まれました。生きていることが解りました。
数日後、その赤ちゃんを見たら、生きていることが確認されました。
その翌日、生きていることが確認されました。

数学的帰納法風にいえば、赤ちゃんは永遠に生き続けるわけですが、実際にはそんなことはありません。

ある日kの時点で生きていたからといって、その翌日k+1も生きている、とは言えないことは自明です。

人間は刻一刻と変化し続けています。


数学的帰納法は、帰納法と言っておきながら実は演繹法なんですね。


個人的には、帰納的数学解法 といった方が、しっくりくる気がしますね。