ネットでボクシング動画を観ていたところ、海外のサイトでcomeback集の映像がありました。

つまり逆転劇ですね。

なつかしみながら画面を眺めていると、あの有名な大逆転、ディエゴ・コラレスvsホセ・ルイス・カスティージョの一戦が。

二度のダウンを奪われたコラレスが、死力を振り絞って反撃し、カスティージョをレフェリーストップに追い込みました。


素晴らしい逆転劇でしたが、カスティージョにとっては、泣くに泣けない負けでしたね。

二度も倒してフラフラの相手を目の前にして、え!?まだやるの?と思ったら反撃されたのですから。しかも、こちらは一度も倒されずに負けたのです。


かつて、ボクシングはダウンしてはいけないモノでした。
互角のラウンドは10-10(5-5)をつけていた時代の採点方法で、ダウンでの2ポイントマイナスは、判定に大きな影響を与えていました。
また一方、レフェリーかダウン相当のダメージがあると判断した場合、スタンディングダウンがとられました。
"倒れてはいけない"の前提のもと、ダウン、あるいはダウン相当のダメージに対し10秒未満の猶予が与えられました。


最近のボクシングの採点は、ポイントマストで微差でも10-9に振り分ける傾向にあります。なので、ダウンでの2ポイントマイナスは、試合内容の印象より簡単に取り返せることになります。

この2ポイントを取られまいとするがゆえに、頑張って立ち続けているとレフェリーにストップされてしまいます。そう、スタンディングダウンは今は有りません。


このように考えてみると、無理して立ち続けるよりも、ある程度ダメージを感じたら膝をつき、約10秒の休みを得た方が得な場合がありそうですね。


現実的には、ボクサーは本能で立ち続けようとするでしょうけども。