2002年。

おいらは1つの決断をした。

それはダイブマスターへの挑戦である。

ダイブマスターの講習は、メチャ厳しいことはわかっていた。

でも、自分にどこまでできるのか?

挑戦する価値はあった。

また、ダイブマスターになると、ナビができて、水中での自由を手に入れることができるのも魅力だった。

最初の難関は水泳。

400メートルを12秒以内で泳がなくてはならない。

ダイビングには水泳は関係ないはず。

自分はあまり水泳は得意ではなかった。

平泳ぎでゆっくりなら1000メートル以上泳げるが、早く泳ぐのは得意ではなかった。

早速、金峰町のいなほ館で練習。

しかし、人が多すぎて、泳げない。

タイムを出すためには、平泳ぎではなく、クロールで泳ぐ必要がある。

しかし、実際クロールで泳いでみると、50メートルも泳げないことがわかった。

おいらは、自宅近くのメルヘンスイミングスクールに通うことにした。

でも教えてくれるのは、基本的にことばかりで、急いでいるおいらは結局、自主練習するしかなかった。

「よくわかる水泳」という本を買って、研究もしたが、いざ泳ぐと本に書いてあるとおりにはできなかった。

ある日、メルヘンで泳いでいると、おばあさんが必死に泳いでいるおいらを

楽々追い越していった。

その方はとてもゆっくり、楽に泳いでいるように見えた。

水泳は力ではなく、フォームが大事なのがわかった。

別なおばあさんがおいらに

「あんたは、バタバタ泳いでいるからだめなんだよ」と教えてくれた。

1か月くらいで400メートル泳げるようになった。

しかし、ここからが大変。

スピードが上がらないのだ。

どうしても15分を切ることができなかった。

夜はランニングや、懸垂などのトレーニングもした。

そして3か月が経過して、目標の12分近くまでタイムは上昇。

そして、いよいよ検定。

場所は健康の森公園のプール。

当日はプールには

たくさんの人が泳いでいた。

この中で検定をするのだから、大変。

監視のおじさんからは、斜めに泳ぐように言われた。

斜めに泳げば、必然的に距離は長くなるではないか?

と思ったが、仕方ない。

結果は12分40秒。

5点満点中、2点である。

ダイブマスターの体力テストは当時、

400メートル水泳、800メートルシュノーケルスイミング(15分以内)、立ち泳ぎ(15分で最後の5分は両手を上げる)、100メートル曳行の4種目で成り立っていて、それぞれ5点満点。

4種目合計で12点以上が合格。すなわち5点満点中3点以上取らないといけない。

水泳で2点だった以上、他の種目で4点取らないといけないのだ。

幸い、立ち泳ぎは得意だったので、これで4点とり挽回した。

800メートルシュノーケルスイミングはなんとかクリア。

そして、最後の100メートル曳行は潜水王さんを曳行するのである。

潜水王さんは、がたいがいいので、大変。

体力的にはこれが一番きつかった。