商売の都、大阪に越してきて約4年の月日が過ぎた。

最近ようやく俺のマネジメントポテンシャルが高く評価されてクリーニング屋の店員に即戦力として召喚された。

今日は出勤初日。早速客からクレームを受けた。

シミがおちてない?

そんなこと言われたって俺には関係のない話しだろ。シミが落ちてないのは工場スタッフの作業工程に問題があるのであって、俺には一ミリも責任はないからよ。一応ね。

まったく理不尽な客が多くて仕方ない。しかしなぜか店長からお目玉をくらう俺。接客が悪いと。そんこと言ったってあんた、俺は別に悪くないのに客にバッタみたいに頭(こうべ)を垂れるのはイヤなんだよ。

君は接客向きじゃないということで裏方の仕事にまわされた。店長の精一杯の妥協策であろう。

ここは工場からトラックで送られてくる衣類の仕分け作業が主だ。とにかく量が半端ない。

目の前に立ち塞がる膨大な衣類の数に圧倒されてか何だか気分が悪くなってきたので外の風にあたりにいった。タバコに火をつけた瞬間、後ろから誰かが俺の肩をたたく。

振り向いたら店長だった。

そして店長はこう言う。

もう明日から来なくていいよ、と。

以上。

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