夢や目標を持つ事は大切で、それを実現するために計画を立てて、努力が必要なのは誰もが理解しています。

 

 

しかし、必ずしも計画通りに物事が進むわけではありません。

 

 

例えば、

 

〝就職活動に失敗し、志望した職業に就くことができなかった〟

 

〝希望しない部署に異動を命じられた〟

 

など。

 

 

 

現在の世の中は、変化が非常に激しく、予測することが困難な時代です。

 

 

 

そんな時代に計画的にキャリアを積んでいく、またそれに固執し続けることは非現実的ではないかというキャリア理論があります。

 

 

 

 

スタンフォード大学の教育学・心理学教授、J.D.クランボルツ氏の

 

「計画された偶発性理論」です。

 

 

 

この理論は、

 

「我々のキャリアは予期せぬ出来事によって決定され、人生で遭遇する予期せぬ偶発的出来事を上手に活用することによって、自分のキャリア形成に変えていくことができる。これは、本人の意識的努力によるものであり、偶発的出来事が起きるその前には、自分自身のさまざまな行動が存在しており、その自分の行動が次に偶発的に起きる出来事を決定しているともいえる。」

 

 

 

少し難しく感じますが、もっと分かりやすく説明すると、日本人なら誰もが知っていることわざの「犬も歩けば棒に当たる」と同様の意味です。

 

 

 

このことわざには良い意味と悪い意味がありますが、この理論の本質を表しているのは良い意味の方で、

 

「とにかく行動してみれば、思わぬチャンスに出合うことがある」

 

いうことです。

 

 

 

もちろん行動したからといって、いつもチャンスに出合えるとは限りません。

 

 

 

時には失敗したり、不運に見舞われることもあります。しかし、動かないままでは何も起こりません。

 

 

 

さまざまなことに関心を持ち、失敗を恐れず積極的に動くことで、自分の人生やキャリアにつながるチャンスを得られます。

 

 

 

自らが計画して起こした行動から、自分を成功へと導く偶然のチャンスをつかみ、それをその後の人生に生かそうとするのが、「計画された偶発性理論」です。

 

 

 

クランボルツ氏がこのような理論を提唱する背景には、現在のように変化が激しく情報に溢れている社会において、先々のキャリアを計画を通りには進めていくことは至難の業であるといえます。

 

 

 

イチロー選手などように、小さな頃に思い描いていた夢や目標を実現できる人は、ごく一部の人間です。

 

クランボルツ氏の行った米国の一般社会人対象の調査によると、18歳の時に考えていた職業に就いている人は、全体の約2%にすぎませんでした。

 

 

 

もちろん、夢や目標をを持つことは大切ですが、それに固執していまうと、他の選択肢を捨てているということにもなります。

また、特定の目標にこだわりすぎると、その目標を達成できなかったときにメンタル不調に陥りやすくなります。

 

 

 

ですから、望んでいなかった職業に就いた場合や、やりたくない仕事の依頼などがあった場合でも、

 

 

 

〝自分の新たな可能性を試すチャンス〟

 

 

 

と捉えて引き受けてみましょう。

 

 

 

その結果、思いもよらぬ才能に気づくことがあるかもしれません。

 

 

 

 

 

基本は、まず「行動すること」です。

 

 

 

また同時に、「自分にはこれしかない」といったような硬直的、閉鎖的な考え方ではなく、何事も前向きに受け止めることが、選択肢を増やし、自身の可能性を高めるためには大切なことなのです。

 

 

 

 

 

あのスティーブ・ジョブズはスタンフォード大学の卒業式のスピーチで、

 

「将来を見据えて、点と点をつなぎあわせることなどできません。できるのは、後からつなぎ合わせることだけです。だから、我々は今やっていることがいずれ人生のどこかでつながって実を結ぶだろうと信じるしかない。」

 

と話しました。

 

 

 

過去に大きな成功を納めたあのスティーブ・ジョブズも、計画された偶発性理論と同じことを言っていますね。

 



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