自分の過去の記憶を遡ってみると、明確な記憶として思い出せるのは、幼稚園に通っていた位の頃だと思う。自分が入園した「もみじ幼稚園」は入園テストみたいなモノがあって、自分の名前と住所と電話番号と親の名前を質問され、答えられないと入園出来ないと言った、当時では大変厳しい幼稚園っだったと母親が昔話しをする時には必ず言っていた様に思う。しかし4歳くらいの幼児に、「自分の名前と親の名前」の他に、電話と言う物の概念が確立していない幼児が、やたら長い市外局番から電話番号を覚え、更に「北多摩郡清瀬町竹丘2-8-69-11-1」と幼児には理解できない呪文を覚えなければならなかったのだ。それを、どうやって覚えたのかは記憶が無いが、母親は、きっと相当苦労したに違いない。ただ、鮮明に覚えているのは、その入園テストに無事合格した時にママ先生(園長先生の奥様だと推測)が、御褒美に「バターボール飴」をくれたことだ。しかも「貴方は優秀だから特別に三つあげるね。」と特別扱いされたことだ。多分それが人生で初めての「優越感」を感じた瞬間であったのだろう。
前置きが相当長くなってしまったが、本題の「モノホシ」である。
親とよく買い物に出かけた。当然、幼児だから初めて見るモノや興味を魅かれるモノもある。立ち止まって眺めていると必ずと言って良いほど、母親に「モノホシそうな顔してるんじゃないよっ!」と厳しく言われた。何故に叱られるのか理解できなかったが、その時の自分に「モノホシ」から連想されるのは「物干し竿」や「物干し台」だけだったので、不思議に思っていた。
小学生になって、段々とその意味を理解するようになってきたと思う。「物貧」は恥ずかしい心だと散々親に言い聞かされた来たので、欲しいモノがあっても我慢していた。今思い出すと相当我慢していたはずである。早く大人になって自分のお金で買い物がしたかった。
そして大人になり、「モノホシ」の呪縛から解放された自分は「買い物魔人」となってしまった。パイレーツの如く、欲しいモノは自分の力で全て手に入れられるようになった。しかし、自分の力の許容範囲を超えたモノは我慢するしかない・・・。
まだまだ努力が必要である・・・。