半世紀以上も生きているのですから、そんな事百も承知の助でございます。
って言うか、最近は何を聞いてもあまり驚かなくなったような気がいたします。
経験値がそういう反応をさせるのか、はたまた感受性が鈍くなっているだけの事なのか
実際、身の回りで起こる事の多くは、過去に経験済みで、デジャブを見ているような感じになる今日この頃なのであります。
さてさて
先日、無職の長男が、無職らしい冴えない風貌を更に深刻にいたしまして
話があるんだけど・・・と目の前に座りました。
三十路半ばのおっさんが、話があると言えば、あれしかありません。
が、しかし、ただ今無職の身の上でありながら、唐突にあれの話をするということは
就職まで待てない差し迫った事情がある訳で、そんな差し迫った事情と言えばあれ以外に考えられますまい。
そうか。そうか。そうだったのか。
この間、自分の産衣をとって置くと言ったのは、そういう事だったのね~と
長男が口を開く前に、既に話の内容が読めたのでありました。
長男は、このまま結婚もせず独り寂しく老いて行くのではなかろうかと漠然とした不安を感じておりましたので、新しい家族が出来る事は大きな喜びです。
が、しかし
何と言っても、無職の身。
ここは、ひとつガツンと言わねば!
いつもいつも物分りの良い母ではないぞってところを見せねば!
ってことで
いい歳をして、自分の置かれた状況を考えたまえ的お説教を垂れてやったのでした。
話を聞くと、相手の母上様が昔ながらの思考をされる方らしく
あれとあれの順番が違う事に激怒されているとの事。
しかも、長男が無職だという事はまだ伝えていないとの事なので
無職の身の上だと知ったら、その怒りやいかばかりでございましょう。
かくなるうえは、可及的速やかに尚且つ死に物狂いで職探しをしたまえ!
そして、新しい職場が決まったら
もう休みたいとか辞めたいとか、そんな事を思ったら、そん時は死ね、テツヤ!
という事で、背水の陣で臨んだ結果、何とか無職の冠を返上する事が出来る運びとなった次第でございます。
(とは言え、背水の陣でなければ受けなかったであろう理想からは程遠い職場です。)
で、本日、突如お相手の女性が挨拶に来ることになったのですが
長男の言う通り、ふつうにイイ子でございました。
これで、私といたしましても、何の心残りもなく実家へ移住する事ができることとなり、めでたしめでたしであります。
