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ナポレオンの亡霊

戦力の集中とは、戦力を一箇所に集めることではなくて、必要に応じて戦力を柔軟に融通し合えることというのが要旨。「機動力を利用し兵力を集中する要諦は、その融通性と臨機応変性にあって、決して兵力の凝集化にあるのではない」(リデルハート)将軍ボナパルトは「機動力発揮と奇襲」という彼の帝国を創設するに足る理論を適用したのに反し、皇帝ナポレオンは戦力の単純な「量の集中」という彼の帝国を破滅に導く手腕を発揮してしまった。それにもかかわらず、クラウゼヴィッツ等がナポレオンの戦略を誤解し「量の集中」を強調したため、第一次世界大戦の全面戦争の失敗につながったという。

攻勢防御
敵の弱化後攻勢に転移する

迅速・安全な移動、簡明な指揮運用及び効率的補給

1.分進合撃
サックス
突撃路を啓開するための散兵の開発
ブールセ
山岳戦における分進合撃
後方連絡線変換理論
2.機動力発揮
グリボーバル
機動野砲隊
ギベール、デュ・テイユ
機動力の発揮と奇襲を手段とする兵力節約の原則

集中
敵の弱点に対してわが優勢な兵力を集中する
弱点は敵に決定的な打撃を与える地点
軍を敵の側背に迂回させる
◯流動的な集中、融通性と臨機応変性
✖大量集中、凝集化

攻撃を企図する場合の分進、すなわち
敵の集中を妨げるためにわが兵力を分散するやり方

投げ縄、流動する水銀の塊
相互に支援可能な諸師団を縦深横広に配置した網状の集団の操作要領

ナポレオンの諸師団は蛸の足のようにある足で敵を捕捉し、
他で包囲してしまうような自在な働きをするものであった

イタリア遠征軍の各師団は、
現に交戦中でない限り他の師団に対し流動的な予備隊となり、
何時でも相互に救援し得る態勢を保持していた

兵力を拘置して作る予備隊よりも
各師団が機動力を発揮して救援するということによって
期待し得る潜在的な予備隊

代替目標を持つ

潜在的一体性、つまり分進合撃による再集中ではなく物理的な集結
投げ縄式ではなくて密集隊形方式

敵を錯覚に陥らせる手段としての
随時の集散離合可能な編成要領と広範囲の分散方式

ボナパルトは、実際には戦闘を交えることなく目的を達成
機動力と偽騙行動を巧みに利用する戦略によって戦闘の必要を認めなかった

将軍ボナパルトは彼の帝国を創設するに足る理論を適用したのに反し、
皇帝ナポレオンは彼の帝国を破滅に導くような手腕を発揮してしまった

将軍ボナパルト:機動力発揮と奇襲
皇帝ナポレオン:量の集中、新砲兵戦術

機動力を利用し兵力を集中する要諦は、その融通性と臨機応変性にあって、
決して兵力の凝集化にあるのではない