需要不足をケインズは財政・金融政策で、シュムペーターはイノベーションで超えていけ、と説いたことはマクロ経済学を勉強したことがあれば目新しいことはないが、この本で勉強になるのは、古典派経済学の利子論との対比で、不確実性下の流動性選好の観点からケインズの利子論を導き、そこからきれいに有効需要の理論を説明するところ。サムエルソンの45度線分析やIS/LM曲線で数理化されたケインズ経済学を読むと、説明がア・プリオリすぎて、なんで?ということになるが、この本の説明のように流動性選好という発想の元から説明してくれると納得する。