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冒頭で孫子の兵法の格言を多数引用しているように、この本は孫子の兵法を西洋史に適用したものといえる。ただ、間接的アプローチというネーミングはどうなんだろ。会戦に至るまでに、機動等によって敵の心理的物理的均衡をいかに乱すかいうことを言いたいのだろうが、”間接”という言葉が生む誤解の影響は大きいように思われる。

それにしても、ヨーロッパの戦史においてライン川に沿った独仏国境からドラウ川周辺は激戦場であり、ティレンヌ、マールバラ(チャーチルやダイアナ妃のご先祖)、フリードリヒ大王、ナポレオン、モルトケといった名将も戦場にしたが、同じ地形なのに戦い方が各人各様なのが興味深い。同じ地形という共通条件下において、何が時代的な要因であり、何が普遍的な原理であるかを考えると理解が明晰になる。