
合理的経済人ではなく、安心、公平さ、腐敗と背信、貨幣錯覚、物語といった非合理的な人間心理、すなわちアニマルスピリット〈血気〉が経済を動かすという。アニマルスピリット〈血気〉というから血湧き肉踊る本かと思ったら、マクロ経済学の乗数理論,IS-LM曲線,フィリップス曲線、自然失業率、自然利子率などで説明できない現実の経済現象をアニマルスピリット〈血気〉で説明するきちんとした経済理論書だった。ではマクロ経済学が駄目なのかというと、もともと現実を抽象化してモデル化しているのだから現実を説明できない部分があるのはある意味想定の範囲内で、それを補完するのがアニマルスピリット〈血気〉なのかもしれないが、これをどこまで理論として一般化できるのだろうか。